楽天が上場来初めて最終損益で黒字を出したという記事。のれんの一括償却をやめたおかげです。
記事では、企業結合会計を前倒ししたのだといっていますが、仮に2005年12月期ものれんの一括償却をやっていたとしたら、株主資本は200億円を切ってしまいます(株主資本約760億円-連結調整勘定約570億円=約190億円)。金融事業を除いても有利子負債は1494億円あるそうですから、貸借対照表だけみて財務分析すれば倒産寸前の会社ということになってしまいます。監査法人の指導に従いしぶしぶ一括償却をやめたようにみせていながら、実は助かっているのではないでしょうか。
楽天、前期の経常益2.3倍に・最終損益も黒字転換
こちらの日経の記事では、のれんの償却について、全くふれていません。
参考:楽天の連結決算短信(PDFファイル)
連結調整勘定の償却に関する会計方針のところがおもしろいので、前期と比較しながら読んでみることをお勧めします。
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