米ハーバード・ビジネス・スクール教授(記事冒頭のみ)
ESG投資で最も影響力を持つ人物のひとりというハーバード・ビジネス・スクール教授へのインタビュー記事。
「インパクト加重会計(Impact-Weighted Accounts=IWA)」というのを研究しているそうです。
「世界1800社の調査を終えた。2018年にEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)が黒字だった1694社のうち543社は、環境コストを差し引くと利益が25%以上減ってしまった。環境への影響を外部化して利益を出している企業が多いことを示しており、見えない費用を内部化すると企業の違う姿が現れる。」
「見えない費用便益を可視化することは、企業経営や投資の意思決定に役立つ。社会のいたるところでESG(環境・社会・企業統治)の要素が重視されるようになった。環境や労働などに関連して、できるだけ多くの正確な情報が求められている。」
「ESG投資とはリスク調整後の収益向上を目指すものだ。調査会社のESG格付けが高い企業に投資するだけでは不十分で、環境問題に配慮しているふりをするだけの「グリーンウオッシング」にも注意しなければならない。」
「資本主義のあり方を巡る議論では、株主の利益を第一に置くフリードマン流の考え方が正しいのか、それとも従業員や顧客など多くのステークホルダー(利害関係者)を重視すべきかという問題がある。考えなければならないのは、市場が企業活動のコストをどこまで正確に評価できるのか、という点だ。企業はコストを外部化し、投資家と企業の間には情報の非対称性が常にある。」
外部経済・不経済の問題を解決するのに、情報開示を拡充して市場に任せるというのは、市場主義的な方法なのでしょう。
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