日本航空の再建問題の記事。「JALは会社更生法申請を前提に支援機構傘下で再建される公算が大きくなった」という見方をしています。
「上場を維持しつつ会社更生法を申請する方向」という点が注目されます。
「会社更生法は、株主の権利を必ず消滅させるとは規定していないが、これまでの慣例では、株主よりも権利が優先される債権者に対して債権放棄を求めるには、債権者よりも権利が優先されない株主の権利は消滅させる必要があるとの考えから、更正法の申請には100%減資と上場廃止を伴うのが通例だった。
しかし、2002年に金融庁による「金融再生プログラム」や、経済産業省が03年に策定した「早期事業再生ガイドライン」を受け、東証などは03年4月に上場廃止基準を見直し、会社更生や民事再生、私的整理が必要となった上場会社でも100%減資をしない場合や、再建計画発表後の1カ月間に上場時価総額が10億円以上維持される場合には、上場廃止しないこととした。現在までに上場を維持しつつ更正法を申請した企業はないが、支援機構はJALを初のケースとしたい考え。」
会社や株主にとって選択肢が増えるのはよいことかもしれませんが、上場を維持するということは、有価証券報告書を出し続けるということです。会社更生法を申請した会社の財務諸表は、どのような会計基準で作成すればよいのでしょうか。一般に公正妥当と認められた会計基準は、継続企業を前提としているので、そのままでは適用できないかもしれません。
もちろん、現段階では何も決まっていないので、心配してもしょうがないのですが・・・。
国交相:飛び続けながら日航再建を-OBなどの努力も反映
JAL再建、法的整理・私的整理ありきではない=国交相
会計制度委員会研究報告第11号「継続企業の前提が成立していない会社等における資産及び負債の評価について」について
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