会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

サンモトヤマ、破産手続き開始 日本に「グッチ」紹介(日経より)

サンモトヤマ、破産手続き開始 日本に「グッチ」紹介

サンモトヤマという高級衣料品の輸入販売をやっていた会社が破産手続きの開始決定を受けたという記事。

「同社はかつてイタリア・グッチと日本の総代理店契約を結び、海外の有名ブランドを国内に紹介したことで知られる。」

「サンモトヤマは1955年設立。62年にグッチと日本の総代理店契約を結び、海外の有名ブランドを国内で販売するセレクトショップ業態を確立した。」

支援を求めた先があまりよくなかったそうです。

あのサンモトヤマが「身売り失敗」の衝撃(FACTA)(破綻前の記事)

「64年の銀座本店オープンには川端康成や今東光、新珠三千代など当代きっての文化人や著名人が集まったとされる。ロエベもバカラもパテックフィリップも、日本ではここでしか買えなかった。生粋の江戸っ子だった創業者の茂登山長市郎(本名長一郎)は優れた審美眼でインポートブランドを根付かせた立志伝上の人物である。現在、大阪と軽井沢にも店がある。

ところがその長市郎が取締役のまま2017年に96歳の天寿を全うすると、息子の貴一郎が会社を売りに出し、しかも新オーナーの素性に気付いて株を買い戻すという異例の大失態を演じていたことがわかった。」

「独占販売権を持っていたグッチもエルメスもいまや日本にいくつも直営店があり、サンモトヤマの出る幕はなくなってしまった。昔の名店というだけで売れるほど富裕層の客は甘くない。」

詳報!サンモトヤマの経営幹部、破産直前インタビュー(東京商工リサーチ)

「昭和30年代から40年代。銀座がもっとも賑わい、輝きを見せた時代にサンモトヤマも全盛期を迎えた。当時からの顧客は高齢化が進み、扱い商品は時代のラインナップから外れた。そして、新規客の開拓は進まなかった。」

「旧態依然の営業スタイルで、現在のアパレル業界を生き残るのは難しい。名門セレクトショップの破産は、過去の栄光と理想に縋った経営の挫折でもあった。」

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