金融庁は、「四半期報告書における新型コロナウイルス感染症の影響に関する企業情報の開示について」という文書を、2020年7月1日に公表しました。
この文書では、主に「四半期報告書における新型コロナウイルス感染症の影響に関する企業情報の開示」に関して、財務情報と非財務情報(記述情報)に分けて、注意喚起を行っています。
・財務情報(追加情報)の開示
企業会計基準委員会の議事概要「会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方(2020年6月26日更新)」(追加情報の注記を論じている)を参照したうえで、以下のように述べています。
「新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りについては、企業会計基準委員会の当該議事概要を踏まえ、四半期報告書において、適時適切に投資家へ情報提供することが強く期待されます。」
また、会計上の見積りに変更が生じた場合の会計処理について注意喚起しています。
「新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りの仮定について、その後の経営環境の変化を踏まえ見直しを行った結果として、会計上の見積りに変更が生じた場合には、四半期財務諸表において、当該見積りの変更の影響を反映する必要がある点にご留意ください。」
・非財務情報(記述情報)の開示
前事業年度の有価証券報告書における会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について「重要な変更があった場合には、その旨及びその具体的な内容を分かりやすく、かつ、簡潔に記載すること」、会計上の見積り以外においても、前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更があった場合には、四半期報告書において、当該変更の具体的な内容を記載することなどの注意喚起をしています。
なお、四半期報告書における新型コロナウイルス感染症の影響に関する開示についても、有価証券報告書レビューの一環として、必要に応じて確認するとのことです。
当サイトの関連記事(「新型コロナウイルス感染症の影響に関する企業情報の開示について」(5月21日)について)
その2(「有価証券報告書レビューの実施について」の更新(5月21日)について)
その3(「新型コロナウイルス感染症の影響に関する記述情報の開示Q&A」(5月29日)について)
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