写真を撮るときみんなそろって、私の決めたアングルで私の後ろから真似して撮る。
「暗くなっちゃったんですけどこれってどうしたらいいですか?」とか聞いてきたことに答えたり、使い切れてないカメラの性能について教えてあげたり。
なんだかすっかり講師状態。
ホワイトバランスのことだとか、露出補正だとか、なんにも知らないようなので、せっかくカメラについてる機能なので教えてあげたんだけど、なんだかサービスしすぎたんじゃないかと思ったりもしてる
実はさらに、その中の一人がカメラの充電器を持ってきてなくて、取材半ばで写真を撮れなくなってしまったことを知って、一眼レフとコンパクトの2台のカメラを持ってきていた私は、ほとんど使っていないコンパクトの方を親切にもその子に「よかったらどうぞ」と貸してあげたのだった。
冷たい人だと思われたくなくて―?
2台持ってきたと言わなければわからないわけで、冷たいと思われないかもしれない。でも、困ってる彼女を目の前に、自らの良心がそのままにはしておけなかった。
教えたといったって、所詮は説明書や撮影テクニック本に書いてあること。
自分が少し多く知っていただけ。
研修を終えた挨拶メールで、
一回り以上年下のOLさんたちから、私と一緒に回ったことで、
「今回はとても貴重な経験になりました」
「写真を撮ることの楽しさ、難しさを知ることができました」
等々とメールをくれた。
まぁ、みんながそう思ってくれたのならそれでいいじゃないか、
という気も少しずつしてきた。
私は別に彼女たちと競い合っているわけではないのだし、
プロの写真家でもないのだから―。
彼女たちが及ばないような、
本物の撮影技術を身に着けていけばいいのだから。
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