モリッシーJAPAN TOUR 2016 第1日目。
とうとうこの日がやってきました。
昨晩、終わったばかりの時は、
「モリッシーを見た」という絶対価値が刺さりすぎて、
言葉にすることの意味がわからなくなっていました。
でも今朝、友人たちの撮影した写真を見て、昨日の
記憶がよみがえり、少し言葉が出てきたので記しておきたい
と思います。
何より、今日少しでも迷ってたり、少し無理すれば行けるかもと
思っている方に向けて、書きたいと思います。
昨日のセットリストは以下の通り↓
1 Suedehead
2 Alma Matters
3 You Have Killed Me
4 Ouija Board, Ouija Board
5 I'm Throwing My Arms Around Paris
6 World Peace Is None of Your Business
7 Ganglord
8 Speedway
9 Kiss Me a Lot
10 All You Need Is Me
11 First of the Gang to Die
12 The Bullfighter Dies
13 Meat Is Murder
(The Smiths song)
14 Everyday Is Like Sunday
15 The World Is Full of Crashing Bores
16 You're the One for Me, Fatty
17 How Soon Is Now?
(The Smiths song)
18 Jack the Ripper
アンコール
What She Said
(The Smiths song) (+'Rubber Ring' アウトロ)
…いつもより少ない19曲。
客席左側ですこしいざこざ?があった関係かどうかはわかりませんが、
2曲、アンコール前の“Oboe Concerto”と、アンコールでの
“Irish Blood, English Heart”
あたりが予定よりはしょられたのかもしれません。
今回、少なくとも昨日はセットリストがもらえなかったのでわからない。
(ちなみに今回のライブでNGなこと)
・肉持ち込み
・ちゃんとしたカメラ持ち込み
・生花持ち込み
・セットリストもらい←予定変更がない時は許可だったりして
…しかし!そんな曲数の少なさなど、まったく関係ない、てか
最中は気付きもしない、素晴らしいライブでした。
個人的にはAll you need is meが、よかったな~
あとあんなにかっこいいWhat she saidも初めて。
今回のツアーはライティングもスモーキングもすごく盛り上がります。
モリッシーのライブ、ひと言で言えば、それは「声」。
(photos taken by Kazoo)
オーチャードホールは、クラシック本当にくわしい?人からすると
「音がね~」とのことですが、モリッシーの肉体から発せられる声を
響かせる箱として、ただただ本当に良かった。
今回、邦楽のライブしか行ったことがない、だけでなく、
モリッシーを聞くこと自体初めての友人が来ました。あまりにモリッシー
モリッシーな私を見て「なんなんだろう?」と思ったから、だそうです。
彼女は、モリッシーのメッセージも、詞の意味も、何もわかりません。
(「肉は殺人です」メッセージはもちろんわかりますがw)
その人が、先入観、掛け値なしで素直に
「あんなに声がいいと思わなかった。歌を本当に歌っている。
ただただうまくて聞き惚れた」
と、言っていました。
そう、モリッシーは「歌手」なのだと、改めて納得するステージでした。
スミスというバンドにいた。メッセージ性が強い。主張もキャラも濃い。
そして今もロックをやり続けている。
しかし、何もかもの、その上に、類いまれな声を発する「歌い手」である
という認識を、改めて持ちました。
そして歌ってるモリッシー、動いてるモリッシー、今はテクノロジーの発達で
毎日ネットでも見れる。
むか~し西新宿で買ったざっらざらのダビングしすぎてもう何が何だか
わからない海賊盤ビデオの時代から数えて、もう何千回と見ている。
な、の、に、
「目の前で歌われること」はまったく違う。
ネットやビデオで見るおうちモリッシーは、頭や知識でも見てしまうかもしれない。
しかし、昨日見たモリッシーは、歌い手としての実存の塊でした。
そこに、外からの勝手な解釈や「意味づけ」の無意味さを感じ、ただただ
「見る」しかないと思った。
「観る」、ならまだ余裕ある。それより「見る」、という行為が合う。
自分の身体機能による直接的・主体的行動で、
モリッシーが歌うという肉体的行為に対峙せざるを得ない場でした。
昔よくいわれてた「頭でっかちの文学青年」って誰?って感じです。
もちろん、通過してきたし、そういう時代があったからこそ今があるのも間違いない。
けれども、今のモリッシーは、断言してしまうと「肉体派」です。
体を張っている。動き回り、観客と握手し、バンドに向かってうなずき、
頻繁に祈るように空を仰ぎながら、肉体そのものを晒している。
Does the body rule the mind
Or does the mind rule the body
I don't know…
とかつて歌っていた、しかし、今はその答えを彼は見つけているはず。
そして、彼の歌を聞いた私たちもその答えが透けて見えるはず。
この人を見よ。
それしか言えないですが、言葉をどんなに尽くしても、
その凄まじさは自分の肉体で感じるしか、それ以外方法がない。
少しでも、今のモリッシーの
「凄まじさ」に興味ある方は、今日は7時半に渋谷です!
最悪、8時4分(モリッシー、舞台出の時間)でも間に合います。
あと物販は、17時~18時の先行販売があまり待たずに買えて
良いです。
それでは今日も、あのすごい歌をあの場所で「見る」ことを楽しみ
にしています。I am not a mute witness.