結婚当時の一時期、夫は「亭主関白」ってやつに憧れて、私は「かいがいしく夫に尽くす妻」というものいにキラキラと憧れた。
青春という脳細胞の仕業だろうか(笑)、若い時というのはともかくチャレンジャーである。
夫は例えば「牛乳」と言われてテーブルに牛乳を出したら
「ちゃんとコップにつげよ」
と言った。
私は
「は?!自分でやれば?」
と思いながら、そんなものかとやってみたりした。
部屋のカーテンを勝手に決められて、ぶら下げられもした。
私はその理解不能な趣味に、しおらしく微笑んで耐えてみたりもした。
結果、ほどなくそれは消滅した。
二人とも違和感満載であった。
私は指示を待ってから行動するタイプじゃないし、夫は口やかましく言ってリードするタイプじゃない。
カーテンは変えられ、自分のことは自分でするようになった。
以降、話し合ったわけではないけど、私があれこれと思いついては即行動して、夫がラクチンそうに「任せる」というスタイルになった。
どんなステキな理想やマニュアルがあっても、心から自分の欲するものでない限り、それは「借り物」であり「偽物」と思う。
「何か」を埋めるべく、ポーズだけとって「自分はこんな生き方をしています」
何であれ、こんなことをしているといずれぶち壊したくなると思う。
でも、ぶち壊してからが新たな人生、なーんて大袈裟に言うほどのもんでもなくて、
やってみなければわからない。
やってみたからこそわかることもある。
こんなことは、ごくありふれたこと。
じゃんじゃんやればいいことだとは思うけどね。