珈琲一杯分の話

2018年2月26日スタートのただのボヤキカフェです。
毒とユーモアを楽しんで頂ければ幸いでございます。

甘い夢

2020-02-11 | 日記
あくまで私の場合だけど、私はもともとはブログに興味があってブログを始めたのではない。
そんなことは本当に全く、微塵も、想像したこともなかった。

でもある時、いきががり上「お願いがあります。ブログをやってください」と言われて、思いもかけない注文に、へ?ブログ?私が?と本当にびっくりした。
やってくださいって、ブログって一体どうやればいいの?と、あわてて「ブログのやり方」ってのを検索したくらい。
で、「初心者向け、簡単」と書いてあった会社を深く考えずに選んで、指示通りにボタンを押していって、タイトルも実にテキトーに決めて、一つ記事を書いたら一時間後にそれはできた。
ああなるほど、これでいいんだ??
きっかけは本当にそんな感じだった。

私の場合は「文章を書く」という作業だけなら悩んだことはないけど、最初に届いた「あなたはgooブログのこれだけの中の何位です」(一定数の順位以下はそれもない)という数字を見て仰天した。
何ってその分母にである。
えええええ?ブログってこんなに数があるの?!

ブログであれ、動画であれ、こんなド素人が配信してそれで収益を得るなんて、簡単なことではない。
そんなに数や金が欲しいなら、
ものすごく気合いを入れて、神経も使って、言われている「あの手、この手」のテクニックをやり尽くして、何かのネームバリューやブームに乗っかったりしたら、運がよければ一時期は
小遣い稼ぎくらいはできるかもしれない。
でもそれで食べていくなんて、そんな甘い話はどこにもないよ。
あるわけない(笑)

夫が以前言っていたけど、「役者だけで食べていける人なんてほんの一握り」と言っていた。
これは本当にそうである。
一言でいえば何でもそうだと思う。

私が夫と出会ったのは、夫が大学をやめた直後だった。
せっかく現役で入った医学部をやめて無職だった彼は当時、21かそれくらいだった。
全くのキャリアゼロからポンと撮影の現場に入って、地道に仕事を覚えて、人に揉まれて、人脈を広げて、ロクに眠れない過酷な労働に体当たりして、やっとテロップの端っこに名前が出て、そんなこんなを積み重ねていくうちに、いつかそれで食べている技術も信用も揃ったプロになったのである。

ネットで人をディスるようなことをちょっとくらい発信して、それで高級車に乗るようなちぐはぐな夢を抱いている人は目を覚めされたし。
年中人をディスっていたら、むしろそれで精神が病んで人生が破綻しないだけで御の字と思う。

非凡な人は凡人ではないから非凡というのであって、砂のひと粒くらいごくごく稀にしかいない。
私もネットで膨大な言葉を見聞きしたけど、本当に響くいようなことって、まず滅多にないよ。
そんなにあったら逆につまらないと思うしね。
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