昨日久々にカッチーンと頭にくることがあって、思わず「何その言い方?!」と光の速さで口が出た。
(世界もこのくらい高速で変わってほしいもんだ)
その勢いで「だってワタシが今あなたにどーちゃらこーちゃら…」と続きのドラマが展開されようとした時、チャンスと思って同時にそれを観察してみた。
頭に血が上って沸騰しているのが感じ取れる。
鼓動が速い。
汗ばんだ手で皿を割りそうだ。
食べ物を消化する時は「ワタシが消化している」といちいち言わないのに、身体が状況に合わせて自動的に反応しているそれを、こういう時は「ワタシがやってる」と思う。
「それは起こった」じゃなくて「ワ~タ~シ~が~怒った」になる。
血液に乗って流れ星のように消える物質を、「ワタシ」はさらに激情的なドラマにつむいで、こじらせて長居させるのが大好き。
ときどき今でもあるように思い返して、いじくって、考えこむのも好き。
そんな「ワタシ」って誰よ?
それって本当にワタシ?
「気づくと」ワタシが思っているワタシは幻になっていく。