時事ネタの見方が変わってきた。
内容も興味なくはないんだけど、それを見た時の自分の反応を見る方が面白い。
今までは、何しろカオスな時代なので、頭に来たり、呆れたり、ショックを受けたり、ざまーと思ったりしていたんだけど、「ただそのまま見る」ようになった。
「見る」というか、「そう見えるようになった」と言った方が近い。
と言っても決してサイコパスになったわけじゃなくて、血も涙も生き生きと脈打ちながら、一方でなぜか拳をふり上げたりするテンションが起こらない。
しっかりと見て、状況も明瞭に理解して、現実をしかと受け入れているんだけど、薄くなったワタシは日に日に無口になっていき、……………と黙っている。
教室で先生に当てられて「どう思いますか?」と訊かれて、クラスメイトも注目して何か言うのを待っているのに、どうやっても何も出てこず、黙るしかない感じ。
今まで色を変えて3パターンぐらい得意になって書けた読書感想文が、一字も浮かばなくなった感じ。
でも心が冷たくなったわけじゃない、この感じ。
恋が冷めたように嫌になったわけじゃない、この感じ。
努力して意識してこうやってるんじゃなくて勝手に変わった、この感じ。
その一方で、今まで体験したことのないこの不思議を、強い好奇心をもって、書かずにいられない私は何も変わっていないんだよね。
口に出すか心に留めるかはどっちでも、今までの8割9割はカットされるんじゃないかと思うくらい。
そのくらい人って「今」からズレて生きてるんだなあとびっくり。
今だけを見たら、正しい間違ってるとか、好き嫌いって単純に出てこなくなる。
そんなことになったら不感症というか虚無というか刺激なんてないんじゃない?と思うかもしれないけど、どっしりとした幸福感が湧き上がってくるからまた不思議。
これが地味と感じても、しばらくするとその先に、更に驚きの変容が来るというから興味が止まらない。
その幸福感、神秘に「上限はない」そうですよ。
なんだそれ?と思うよね。