最初にあれ?と驚いたのが、15年今の仕事をやっていて全く気にならなかった、冬の水道の水が「つらいほど」冷たいと思った時だった。
初めは、水道の温度が今年だけ違うんじゃないかと思ったくらい。
もちろんそんなはずはなく、それから靴下にホカロンを貼ったり、通勤の自転車に手袋をしないといられないという初めて尽くしをしながら、五感が敏感になったことに気づいた。
「へえ!」とちょっと感動しただけで身体が勝手に、甲子園の優勝が決まった瞬間や、映画のクライマックスシーンを見てる時のようなしびれが来るようになったり、それから毎日飲むコーヒーが、名店のマスターが淹れたかのように最高に感じたりもする。
味もだけど「コーヒーを飲んでいる」というシチュエーションが、ただの自分の部屋なのに、求めている味わいを感じられる。
(そういうお洒落なカフェとか上質な食器に人一倍興味があるだけに、そういう空気感は知っているつもり)
台所でちょっと皿を洗っただけで「あーきれいに洗った」という幸せ?
静かだけどふつふつと湧いてくるような心地よさがくる。
何を言ってるのかわからないかもしれないけど、ただの実体験であり、え?何をしたっけ?というと、一年ほど前から「今ここに意識を合わせてみる」を、聞いたままやってみただけ。
感覚というのは「今」とセットになっているらしくて、今に集中していると五感が冴えてくる。
これは本当にそうなるので、好奇心のある人は試した方が速い。
そうなると「刺激」ってやつの感受性ですよ?
どぎついのが文字通りキツくなって、もともと好きじゃないファーストフードの味が荒っぽくて受付けなくなったり、バイオレンス的な映画が合わなくなったり、どこの誰の家庭がどうしたも刺激じゃなくなってくる。
そういうのを好むのは、感覚が鈍いからじゃないかな?
自分では気づかないうちに感覚が鈍感になっているから、人工的でも激しい色のついた、ギトギトしたものじゃないと何も感じなくなっているというか。
五感が鋭くなっていくと次に「第六感」が生まれてくるそうで、これは誰でも興味があるのでは?
あるにしても五感すらフル起動してないのに6番目が来るはずもなく、「刺激がないから超常現象を見聞したい」は無理だと思う。
世の中は刺激だらけだった。
今に集中すると、大いなる力がどうこうの前に、ふつうにある5感が鋭敏になる。
まずはそれを実感すべしと思う。
五感ってこんな微細を拾うんだと知る日々。