神奈川工科大学/災害支援関連ブログ

2011年4月開始の「東日本大震災被災者支援ブログ」を名称変更し、さらに広い支援活動に関する実践、教育、研究を掲載します

防災教育を学生も市民も受けられるように・・・

2021-04-13 16:18:29 | 地域と共に
 当大学には、多くの教員を擁しており、13学科という多分野の研究、他に幅広い基礎教養科目を担当し、幅広い人格形成を担う人材が勤めています。そこで、キーワードを環境や健康、AIやロボティクスというさまざまな領域から「災害」をみていくと、甚大な被害をもたらすさまざまな災害に打ち勝つ、耐えしのぐ、そして復活する方策というものが生み出されると思います。
 当大学を避難場所としている地元自治会に、以前アンケートを取らせていただきました。アンケートの最後の設問で「避難所に希望することは何ですか?」と伺ったところ、次のような回答件数でした。実は各項目に、細かな内訳があるのですが、ここでは省略します。多い順に並べています。(回答は345世帯/全750世帯中)
①食糧・飲料水 142
②プライバシーの保護 136
③トイレ 124
④暑さ・寒さ対策 50
⑤風呂・シャワー 41
⑥寝具・毛布 41
⑦情報管理 30
⑧医療関係 28
⑨ペットの避難 26
⑩治安・安全 18
⑪着替え・オムツ 11
 今、当大学では、関係部署が、こうした希望に対応するため、備蓄や設備などを整えているところです。学生も教職員も周辺に住んでいたり働いている方々も、皆が一時避難した際に、全員が安全で健康に過ごせるよう準備をしています。

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地域連携災害ケア研究センター幹事

足元を見つめつつ、多くの力を重ね合わせていきましょう

2021-03-22 10:35:36 | 地域と共に
 一昨日、2021年3月20日に宮城県を中心に東北に震度5の地震が発生しました。ここのところ、西に東にと地震のニュースが入ってきます。新聞では富士山の噴煙の範囲予測なども全面記事として取り扱われていたりします。その一方で、コロナ禍は変異ウィルスの広がりなども話題となり、さまざまな問題が日本国内に限らず、地球上を駆け巡っております。そのような時だからこそ、国内外が国益ではなく地球を守る、自然を守る、そして人を守る、そういう姿勢でありたいと思います。
 大学というところは、若い人たちの力、未経験ではあっても、独創的で原点に立つような発想が期待されます。研究者の長年の経験、知見、技術はこの事態に活用できるものがたくさんあるはずです。それらを統合して、この時代に対処することこそ、今や求められていると思います。なにごとも、我が事として考えていきましょう。

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地域連携災害ケア研究センター幹事

足元を見つめつつ、災害対策を(その3)

2021-03-17 16:49:07 | 地域と共に
 神奈川工科大学は、厚木市と当大学を含む市内5大学で災害時の相互協力・相互支援の覚書を取り交わしています。
 その内容は、①情報伝達に関すること、②大学における帰宅困難者の受け入れに関すること、③施設等の使用に関すること、④ボランティア活動に関すること、となっています。
 特に当大学は敷地も広く平坦な地形となっているので、次の役割を担っています。
・災害派遣の宿泊地
・ヘリコプター臨時離発着場所
・災害派遣隊駐車場車両基地
・災害派遣隊救助物資基地
・学生が行うボランティア活動の支援
及び、
・避難所としての指定

 学生が行うボランティア活動については、市は学生と地域住民が連携して活動できるよう支援するものとし、大学は募集および調整を積極的に行うこととなっています。当大学には5,000人以上の学生が学んでいるので、とても大きなマンパワーとなります。日頃から、災害時のことを意識しながら学生生活を送ってくださることを、ぜひお願いします。

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地域連携災害ケア研究センター幹事


足元を見つめつつ、災害対策を(その2)

2021-03-16 14:29:10 | 地域と共に
 神奈川工科大学は、地域に住まわれている住民の方々の指定避難場所として厚木市が指定しております。原則的には地震対応となっていますが、現実にはどのような災害であれ、自宅に居ることができない事情があれば、可能な限り活用していけるよう準備をしています。大学の方針として、学生を守る、教職員を守る、そして市民を守るという考えで災害対応を進めています。
 もちろん、学生の学びや研究を通して、地域の防災活動や災害時への対応に貢献する取り組みを進めています。例えば、看護学科では、「災害看護学」「災害看護活動論」を設置し、避難住民の方々や救護者の健康管理などを学んでいます。もちろん、大切なインフラとしての電気、上下水、情報などについて、さまざまな想定の下に準備をしておくことが求められています。
 ちなみに、災害用備蓄については、大学に食料約12,000食、水500cc約10,000本。自家発電による飲用井戸水も利用可能です。毛布類約6,000枚。これらもさらに増やし、大学関係者や近隣就労者が帰宅困難となったことも想定し、準備を整えていく予定となっています。
 まずは、大学にどのような準備がなされているのかを、大学内の関係者、また、地域の方々にも知っておいていただくと安心材料になることと思います。
 そうした広報的な準備も現在進めています。3.11は過去のことではなく、今もその只中で暮らしている方々がいらっしゃいます。いつも、他人事ではなく、わが事として考えていきたいと思います。

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地域連携災害ケア研究センター幹事

 

足元を見つめつつ、災害対策を(その1)

2021-03-15 16:47:15 | 地域と共に
 東日本大震災から10年、最近のメディアは当時映さなかった激しい津波の映像を示すこともしばしば。つらい思いがよみがえります。
 長い歴史を振り返ると、自然災害も感染症も人類を苦しめ、そしてそこから立ち上がってきたように思います。私たちも、過去に学び、今日、いかに対処するかを考え、行動していかなければならないのでしょう。
 この大学のことをみてみると、学生、教職員をはじめ、近隣の住民の方々のために、いざという時には役立てる素地があります。
 たとえば、大学の位置は海岸から約20kmあり、標高は約60mです。最寄りの河川との標高差も約25mあります。津波や洪水の危険がありません。それから、地盤が強いことも特徴です。約7m下は、礫層(れきそう)が地中深く続いており、非常に強固な地盤で、液状化の心配もないということです。キャンパス内には多くの講義棟、実験棟、体育館などの建物がありますが、その耐震化率は97.3%で、現在100%をめざして努力しています。
 つまり、近隣の方々で自宅避難ではあぶないという場合には、キャンパス内もほぼ平坦なここ神奈川工科大学が一つのよりどころとなることを願っています。
 しかし、地理的な条件、物理的な面だけでは安心材料とはなりません。災害に備えた準備がどのようにされているかが重要です。そのようなことにも触れてみたいと思います。

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