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現在、中国ではますます多くの優遇税制は、納税者の「自己判断、申告享受、関連資料の保存、照会対応」が求められています。こうした状況で、企業は優遇税制を享受する場合に、租税政策の規定に基づき、自社の税務リスクを積極的に回避していく必要があります。
啓源は税務の観点から、既存顧客及び潜在顧客のご参考に供するために、納税者が中国国内で提供するソフトウェアサービス及び技術開発サービスについて、ソフトウェアサービスと技術開発サービスとの違いを解説し、技術開発サービスに適用される増値税優遇税制の届出制度を整理します。
- ソフトウェアサービスと技術開発サービスとの違い
ソフトウェアサービス及び技術開発サービスは、どちらも増値税の「現代サービス業」税目の子項目となります。そのため、企業はソフトウェアサービスと技術開発サービスを混同しやすいです。ソフトウェアサービスと技術開発サービスとの違いについては下の表にご参考ください。
項目 |
ソフトウェアサービス |
技術開発サービス |
定義 |
ソフトウェアの開発サービス、維持サービス、テストサービスを提供する事業 |
新技術、新製品、新工芸又は新材料及びそのシステムについて研究や試験・開発をする事業、技術開発サービスとも呼ばれる |
税目 |
現代サービス業- 情報技術サービス |
現代サービス業- 研究開発と技術サービス |
税率 |
6% |
|
優遇税制 |
なし |
納税者の提供する技術移転、技術開発及び関連する技術コンサルティング、技術サービスは増値税が免除。 |
備考 |
納税者は増値税免税を申請する際に、 増値税免税届出が必要 |
- 技術開発サービスの増値税免除届出
納税者は、技術移転、開発に関する契約書を持って納税者の所在地の省級科学技術管轄部門に認定を行った後、当該契約書及び科学技術管轄部門の審査意見証明を持って管轄税務局に申告し、照会を対応する必要があります。
- 注意事項
納税者は、収入が免税対象となるかを判断する際に、税制の規定に従わなければなりません。納税者の所在地の省級科学技術管轄部門に契約書の認定を行い、科学技術管轄部門の審査意見証明を取得し、管轄税務局に届出を完了した場合でも、免税要件に該当するか否かは納税者自身が判断する必要があります。関連するリスクは納税者が負います。届出する際に、税務機関は信用推定原則を採用し、資料の完全性のみを確認します。免税要件に該当しないことが後で判明された場合、税務機関は税額を回収する権利を有します。
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