隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

コントじゃないよ、演劇だよ。いややっぱりコント?~wat mayhem 2 Cheat 3~

2006年05月13日 23時26分09秒 | ライブリポート(演劇など)
■実はとっても優しい「笑い」

原宿フォーラムのミュージアム、初めて行ってきました。このビルにこういうスペースがあるってことも知らなかった。いつもはどんな芝居をやっているんでしょうか。
 山内圭哉(Piper)の名前を知ったのは、阿佐ヶ谷スパイダースの公演『悪魔の唄』と『桜飛沫』で。でかくて異様で、特に『桜飛沫』ではエキセントリックにエロな感じで(どんなだ?)、すっごく胸に残ってしまったのだ。そのときに今回の公演のチラシをもらい、勢いで イープラスの先行チケットをとってしまったのです。怖いものみたさっていうか…。
 チラシには「演劇かコントか? 舞台にふたりきり 平成の藤山寛美・山内圭哉と、ことごとくブレイクの機会を逸し続けてきた関西の最終兵器・福田転球が笑えることのみ追及する90分間」とあり。これって、ちょっと心ひかれる文章でしょ?
 で、思いっきり笑ってきました。体をよじらせて笑ってきました。プロローグ・エピローグのちょっと不条理劇っぽい(んな感じじゃない?)芝居をはさんで、4つのコント風プチ芝居が続く。そうそう、さらにタイでの二人の体験記?なんぞもあって、メニュー満載。
 そのコント風芝居は、演劇ワークショップでの「テンションたかめな、いかにもいそうな劇団員」や「飲食店で働く、日本語堪能なアジア人」が登場して、別に何かテーマがあるわけじゃないんだけど、とにかく笑わせてくれるのです。で、そのいかにもなキャラを巧みに演じ分けるところがすごい。特に転球の芸達者ぶりっていうか、許容範囲の広さというか、たいしたものなのです。
 舞台の二人はどんなに濃いキャラを演じても、いつもどこか自然体な感じで、熱演しても肩に力が入っていないところがいい。常にどこか冷静なのかな。
 それと、今思ったんだけど、こういう濃い目の二人芝居(コント?)にしては、危ない発言、下ネタ、激しいどつき、そういうものがないんだな。どこか優しい? でも決して緩くはないし、ぬるま湯的な恥ずかしさもない。それはなぜなんだろう。
 最後にはべたな関西漫才もやってくれて、そのテンポのよさはハンパな漫才芸人を超えます、ホント。
 ロビーには二人の下手な(味わいのある?)書道がたくさん展示してあった。ゆっくり読んでくればよかった、とちょっと後悔。
 やっぱり思いっきり笑うのは悪くない。深いものがあるわけではないけど、でもちょうどよく下品で、ちょうどよくやわらかくて、いい時間をもらいました。

 山内圭哉氏が言うには、はじめての東京公演だったとか(明日がラスト)。そういえば、「ギンギラ太陽's」(福岡)が昨年、『翼をくださいっ! さらばYS-11』で東京に初進出したも観たな。あれも衝撃的におもしろかった。今年は福岡で「スーパーマーケット三国志」が劇団史上最高の動員数だったとか。ああ、福岡に行ってもよかったかな。
 福田転球はこの夏「めでたく?」転球劇場(12年間続いた3人の劇集団)を解散するらしい(最後の公演『3バカ』神戸、東京、大阪。チケット発売中。SOLD OUTしたかな?)。
 山内圭哉は、町田康原作の芝居を今年公演すると、カーテンコールで言っていました。転球さんも参加するとか。それもちょっと楽しみ。

 ちなみに今日の東京は三月中旬の寒さとか。原宿にも冷たい雨が降っていました。それでも美味しいとんかつにありつけて、とんかつ命?な私は幸せでした。
 

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2 コメント

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2cheat3 (佳乃のパパ)
2006-05-14 22:29:44
本日観てきました。

書道全部写真に写してきたので気になるようでしたら見て下さい。



あ!勝手にTBすみません。

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Unknown (かけら)
2006-05-15 03:01:14
ありがとうございます。

今から見にいきます。
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