隠れ家-かけらの世界-

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「のんびりメロディアス、だけどしっかりロックしている」~スコットランドのギターポップ

2022年06月28日 09時15分41秒 | スピッツ

2022.06.26
「草野マサムネのロック大陸漫遊記」
FM TOKYO



 6月も最終週! 放送局によっては、すでに7月だとか。
 草野「心に余裕がある方も、意外とギリギリな方も、ちょっとした息抜きにしていただけたら」

 そして、今日は、スコットランドのギターポップで漫遊記
 90年代・・・。草野くんはTeenage Fanclubにはまったことをきっかけに、「スコットランドのギターポップ、結構聴いていました」。
 「のんびりしていてメロディアス、だけどしっかりロックしている」は、当時のスピッツが目指していた音楽にも近く、「実際に影響を受けていた」と。


 オンエア曲
 01 胸に咲いた黄色い花(スピッツ)
 02 Start Again(Teenage Fanclub)
 03 Comin' Through(The Pastels)
 04 Molly's Lips(The Vaselines)
 05 Hello Again(BMX Bandits)
 06 Obscurity Knocks(Trashcan Sinatras)
 07 Sweet Pretty Thing(Primal Scream)
 08 Speedboat(Speedboat)
 09 She's Losing It(Belle And Sebastian)
 10 ひとりの部屋(朝倉 理恵)


 漫遊前の一曲は、スピッツで、「胸に咲いた黄色い花」(1991年、2ndアルバム『名前をつけてやる』)。
 草野「スピッツの曲でギターポップと言えば、これかな?」
 (かわいい曲。バックの弾むようなギターが心地いいですよね。スピッツ曲で「幻」と聴くのが好きだった当時を思い出す)

 最初の曲は、Teenage Fanclubの「Start Again」(1997年、6thアルバム『Songs from Northern Britain』)。
 1989年、グラスゴーで結成され、「今もマイペースで活動を続けている」。
 (和むし、懐かしいし、適度の甘さが気持ちいい。)
 このバンドは以前にも特集を組んだ(ココ)、「ホントに大好きなバンド」。
 (特集でのお話。愛にあふれていました)
 特集でも言及していたけど、「このアルバムがいちばん好きかな。何回聴いたかわかんないくらい聴いてます」と。
 2004年に撮影でスコットランドを訪れた際、「ずっとこのアルバムを聴いていました。スコットランドの景色とメチャメチャ合うんですよね」。
Teenage Fanclub - Everything Is Falling Apart (Official Video)
 (これは最新アルバム『Endless Arcade』から)


 スコットランドは、「街は普通に都会だけど、田舎の方に行くと、北海道の美瑛や富良野みたいな感じでしたね。またいつか行きたいなと思います」。
 スコットランドは、「ギターポップに限らずロックバンドの宝庫」。70年代のベイ・シティ・ローラーズ、ナザレスに始まり、80年代にはコクトー・ツインズ(ココで特集)、アズテック・カメラ(ココで選曲)、ビッグ・カントリー、90年代以降もフランツ・フェルディナンド、トラヴィス(ココで選曲)などなど。


 次の曲は、The Pastelsの「Comin' Through」(1987年、8thシングル/1993年、コンピレーションアルバム『Truckload of Trouble 』)。
 このバンドは、「スコットランドのギターポップの元祖というか中心的存在」。
 スティーヴン・パステルさんはグラスゴーでレコード屋を営みながら、地元から音楽を発信することにこだわり、地元のミュージシャンたちを盛り立てていた。
 アマチュア時代によくスピッツを聴きに来てくれていた女性ファンから、このバンドのレコードをもらったという思い出があるそうだ。「最近このバンドにはまっているので聴いてみてください」と。
 家で聴いてみたら・・・、「なんじゃ、これは!」と。当時パンクだった草野くんの耳には、「下手だし、ヘロヘロだし」。
 でもせっかくもらったので何度も聴いているうちに、「これ、オシャレでステキかも」と思うようになった。
 このThe Pastelsは渋谷系のネオアコ系の人たちにも影響を与えるようになったそうです。
 The Pastels' A Bit Of The Other - 9/10 - Sit On It Mother (1988)

 次は、The Vaselinesの「Molly's Lips」(1988年、2nd EP『Dying For It』/今回は、2009年、コンピレーションアルバム『Enter the Vaselines 』からリマスターバージョンで)。
 このバンドも、The Pastelsと並んで、スコットランドのギターポップのパイオニア的存在で、スティーヴン・パステルさんのレーベルからデビュー。
 「Molly's Lips」はニルヴァーナが「ラウドめにカバー」したことでも有名。ニルヴァーナのカート・コバーンはスコットランドのインディーロックのファンで、とくにこのThe Vaselinesがお気に入りだったとか。
 「アメリカのバンドにはない意識高そうな感じだけど、ほのぼのした感じ。アングラでオルタナなんだけど、マイペースで優しい感じ」というところが気に入ったのなら、「オレもカート・コバーンさんと同じ」と。
 こちらはライブでのニルヴァーナの「Molly's Lips」。
Nirvana - Molly's Lips Live at MTV Studios, New York 1992

 ここで、「番組のはじめに、今日は90年代の曲をかけると言ったけど、80年代の曲もちょこちょこありますね。失礼しました」とお断り。

 次の曲は、BMX Banditsの「Hello Again」(1995年、5thアルバム『Getting’ Dirty』。
 草野くんにとっての出会いは、絵の具で汚れた女性二人の写真という「ジャケ買い」だったそうで。「ちょっとおしゃれな感じで、スピッツのジャケットの方向に近い?」と。
 
 のちに、The Vaselinesnのユージン・ケリーが参加したり、Teenage Fanclubのノーマン・ブレイクやスープ・ドラゴンズのメンバーが在籍していたこともあり、「スコットランド、グラスゴーのバンドは横につながってたりするみたい。アットホームな界隈という感じでしょうか。サニーデイ(・サービス)の曽我部くんとか、詳しそうですけどね」。
BMX Bandits 1983 HD
 (気持ちのいい楽曲とMV)


 メッセージコーナー。
 冒頭のご挨拶、「お洗濯している方、自転車こいでる方」にしていただけないでしょうか、というお願い。
 リスナーさん、「自分がロク漫を聴くときにいちばん多いシチュエーション」だそうです。
 草野くん、「お説教モード」で、「自転車こいでいるときにイヤホン、は危ないのでやめていただきたいな」だけれど、「ジムとかでエアロバイクをこいでいるときだったら、ガンガン聴いていただきたい」ということです。
 そして、「お洗濯している方、エアロバイクこいでいる方、いろんなシチュエーションの方が・・・」とやってくれました。

 
 次は、Trashcan Sinatrasで、「Obscurity Knocks」(1990年、デビューシングル/1990年、1stアルバム『Obscurity Knocks』)。
 今日の曲の中では、これだけちょっと趣が異なり、「ネオアコ系のちょっとおしゃれなサウンド」と。
 昔笹塚にあった「ちょっとおしゃれなCD屋さん」。スピッツは結成当時、笹塚のスタジオでリハをしていたので、「メンバー全員、そこでよくCDを買っていた」。その店推しのバンドがTrashcan Sinatrasだった。
 そのときはスコットランドのバンドだとは知らなかった草野くん、「おしゃれだなあ」と思って、よく聴いていたそうです。
 (笹塚は、私には故郷ともいうべき街で、たぶんこのCD屋さんもスピッツがリハーサルしていたスタジオも知っている・・・。「Na・de・Na・de ボーイ」の「明大前で乗り換えて♪」の「明大前」の2こ新宿寄りの駅です)
Trashcan Sinatras. All Night (Official Music Video).


 再び、メッセージコーナー。
 1991年暮れに書いた当時の日記を読んでみたら、その年に行ったライブの総決算として音楽雑誌のレビュー風にまとめてあって、「笑ってしまいました」と。
 その年に行ったライブは、Mega City Four、The Wonder Stuff、The La's、Daryl Hall & John Oates、George Harrison & Eric Clapton、Paul Simon、Billy Joelなどなど。
 草野「オレも、クワトロのラーズは見に行ってるな。たぶん同じライブだと思う」
 (この中のいくつか、私も行ってたなあ)
 大物アーティストのライブは親御さんと、そしてUKロックの若手バンドはお小遣いをためて友達と行ったそうです。渋谷のPARCOのトイレで制服を着替えて「クワトロ」に繰り出した思い出も・・・。
 あの場で感じた多幸感がまさに「ガーンとなった あのメモリー」です、と。
 (時代はもっとさかのぼるけれど、私にも同じような「ガーン」があるなあ。トイレで、制服着替えたなあ)
 草野くんが「ガーン」となったのは、中学のときに初めて見た来日アーティスト、Scorpionsがステージに現れて「本物だ~」と思ったとき。
 そしてやっぱり、ブルーハーツ! 「カッコよくて。オレ、これからの人生、ブルーハーツのファンとして生きよう、と思った」、で、そのあと自分のバンドはしばらくやめてしまった・・・というのは有名な話。
 草野「そういう『ガーンとなったメモリー』に、ロックのバンドマンとして、今も支えてもらっている感じですかね」

 「プロデューサーって、どんなことをするんですか?」
 たとえば、小室哲哉さんやつんく♂さんは、この前特集した、チン&チャップマン的なプロデューサー。「曲作りから関わっている」
 スピッツの今のプロデューサーである亀田誠治さんは、「レコーディング現場における現場監督さん」的な存在。アレンジもやったりする「アドバイザー」。
 草野「スピッツメンバーだけだと、煮詰まりがちなんですよ。(そうならないように)場を盛り上げて、気持ちよく演奏できるようにしてくれる」
 亀田さんはスピッツ以外のアーティストのプロデュースをするときは曲作りから関わっていることもあるので、「本当にケースバイケースです」。
 プロデューサーとして名前だけ貸している場合、「(まさに)プロデューサーの作品じゃん」という場合・・・。本当にそれぞれなんで、「(この説明で)よけいわかりにくくなっちゃったかな」。


 次は、Primal Screamの「Sweet Pretty Thing」(1989年、2ndアルバム『Primal Scream』)。
 Primal Screamは、「今日紹介する中では、いちばん有名、いちばん売れているバンド」。
 デビュー当時はネオアコ寄りのギターポップだったか、アルバムごとに音楽性が変わっていった。
 2ndアルバムでは、ハノイ・ロックスのようなシンプルなハードロックになって、その後ソウル、ダンスミュージックを取り入れて大ブレイク。
 草野「個人的には、セカンドのハードロックのころが緩くて好きでした」
 この曲は、途中でジョン・レノンの「Starting Over」とそっくりのメロディーが出てくるそうだけど、「そこはご愛敬ということで」。

 次の曲は、Speedboatの「Speedboat」(1989年、2ndアルバム『Primal Scream』)。
 90年代のバンドだが、草野くんは最近になって初めて聴いたそうだ。「メロディーがすごくいいし、Teenage Fanclubっぽいので、リアルタイムで聴いていたらすごくはまっていたな」と思って調べたら、Teenage Fanclubのノーマン・ブレイクのプロデュースだったとか。
 アルバム1枚の短命バンドだったそうだが、「遅ればせながら、こうやって出会えてよかったな」と。
 ジャケットです。
 


 最後は、Belle And Sebastianの「She's Losing It」(1996年、デビューアルバム『Tigermilk』)。

 このバンドは、前にココで特集。
 草野「オレの中では、Teenage Fanclubと並んで、スコットランドを代表するバンドです」
 特集のときは、「デビューアルバムからはかけなかったから」、で、これを選んだそうです。
 そこでは、「ジャニス・ジョプリンさんやポール・マッカートニーさんやデヴィッド・ボウイさんのようなロックスターにはなれないけれど、ベル・アンド・セバスチャンのようなバンドを目指すのはありかなと思ったりしますね。派手さはないけれど良い曲をコンスタントに届けようという姿勢と貫いている」と、最後に語っていました。


 特集の最後に。
 90年代のスコットランドでは、『うる星やつら』にちなんで名づけられた「ウルセイ・ヤツラ」というバンドがあったそうで、草野くんが大阪でやっていたラジオ番組でもかけたことがあった。「のちにクレームが入ったのか、『ヤツラ』という名前に変更になった」と。


 今回の「ちょっぴりタイムマシン」は、朝倉理恵さんの「ひとりの部屋」(1973年、デビューシングル「あの場所から」のカップリング)。

 (イントロは、(大好きな)「惑星のかけら」で)
 アニメのエンディングテーマなどを歌っていたそうで、草野くんはこの曲を演奏してくれました。
アンデルセン物語 - ミスターアンデルセン
 子ども心に、きれいな声だなと思っていたそうで、実はアニメだけではなく普通に歌手活動もされていた。
 「ひとりの部屋」の作曲は、「『およげたいやきくん』でも有名な、昭和を代表するレジェンド歌手の子門真人さん」。


 そして、来週は【イカしたギターリフで漫遊記】。
 以前にも特集したが(ココ)、「カッコいいギターリフのロックナンバー」をセレクトしてかけてくれるそうです。
 番組的には、「イントロのギターリフで、歌が始まっても鳴りやまないギターリフ」をセレクト!
 そうそう、前の特集では、「スピッツもアルバム『フェイクファー』の頃、ギターリフに寄ったりしたこともあったけれど、スピッツにそれを求めている人は少ないかも、ということで、最近はそこそこにしています」なんて、ちょっとショッキングな発言も。

 「草野さん、ボクシングジムに通い始めました」


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