2016.1.5(火)
新年早々、母の付添いで整形外科へ。
脊柱管側弯症のブロック注射が思うようにいかず、母にはキツイ年明け。
こちらも仕事やら諸々、どういうスタンスでやっていけばいいか(そんな大げさなものではないですけど)、いろいろ考えることだけは多い日々。
それでも、この暖かさはすべての救いになる。ありがたい。
北の国で頑張っているみなさんにも、穏やかな風が届けばいいけれど。
整形外科の待合室では高齢の女性たちが元気な会話を交わしていた。見た目はお年寄りだし、整形外科待合室という舞台に「ふさわしい」つらそうな身のこなしだけれど、とびかう言葉にはユーモアと自虐の絶妙なバランス。
頭が下がる。
「年よりは好きではない、尊敬できる人に出会ったためしがない、元気なだけでいいのか?」
そういうことをいつも思っている私の傲慢さをつきつけられる。
患者A 「あら、生きてたの」
患者B 「生きてたからココに来たのよ。ウオノメも痛くてね」
患者C 「生きてるからウオノメも出てくるってわけね」
患者A 「正月に実家に電話したら姉が『今年もちゃんと目覚ましたのね』って言うのよ。憎ったらしいたらありゃしない。目覚ましたから電話してるんじゃない」
患者C 「ま、元気な証拠よ。姉さんに言われたんじゃ頭にもこないでしょ。嫁に言われたらそうはいかないけど」
患者A 「ホント、ホント。まあね、そんなことアタシに言う勇気ある嫁なんていないけどね。姉は外国暮らしが長いから、ああいうのを冗談だと思ってるのよ。こっちももう慣れたけど、頭に来ることもあるわよ」
患者B 「それにしても、ずいぶんな歩き方してるわね。あんた、昔はモデルで、しゃなりしゃなり歩いてたじゃないの」
患者A 「モデルったって、末はこんな感じよ。アタシたちの頃はこ~んなハイヒール履いて、足を靴に合わしてたからね、あんなのいいことないよっ!」
おお、モデルか~と思ってちょっと振り返ったら、たしかにちょっと目鼻立ちのいい白髪の人が、それでもそんな過去を鼻にかけるでもなく自虐的なトークを続けていた。
そうかと思うと、処置室にいるとき、隣の診察室からは、少々耳が遠いのか、心地よいほどに通りのよい女性の声が。
「看護師さん! 私は何歳ですかっ! 昭和●年うまれで明日が誕生日なんだけれど、明日何歳になるんですか」
80代後半の自分の年齢を教えられて、
「ああ、そうですか。このときになると、もう1つや2つ、大した違いもないし、覚えていてもしかたないしね」
そうだよなあ。私だって、1つや2つ・・・。まだ、そうでもないかな。
老いていくということは限りなく「死」に近づくこと。
そういう当たり前のことを、高齢になるにしたがって、あの人たちはどう受け止めていくんだろう、というのは永遠の疑問であり、自分にとっての一種の課題だ。
偉い人や有名な人が本に書くようなものではない、「ふつうの心情」をのぞきたくなる。もちろん人それぞれなんだろうけど。
でも人は、「死ぬまで生きていく」わけだし。
整形外科の待合室には、私にとっては貴重な「80代の縮図」があった。
一人になればわからないけれど、人前ではああやって生きていくんだな。
私にはまだまだ遠いことだけれど、ちょっと笑って、ちょっと胸に響いた、そんな時間だった。
新年早々な話題ですが、悪しからず。
いろいろ思うところありつつ、実生活で愚痴をきいてくれる人たちや、ここでの勝手なつぶやきを許されて、また新たな年のスタートです。
よろしくお願いします。
そんなこんなで、相変わらず『SPITZ THE GREAT JAMBOREE 2014 “FESTIVARENA”武道館』の映像はまだ堪能できていないのですが・・・。
それでもCDはいい!
スピッツ仲間のY子さんにも話したのですが、客の歓声がリアルに響いて、これがライブ感を盛り上げます。
イントロが聴こえたときの「うわ~!」という感じ。これが今までになくリアルです!
最初にここを褒めていいんだろうか・・・とも思いますけど
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