毒のあるミスチルソング～Mr.Childrenとスピッツ

2014.11.30（日）


　明日からは12月。
　もう少しふんばって、新しい年をちゃんと迎えたいもんだ。


■内も外もジメジメ
　外壁工事の真っ最中で、建物は白い半透明の幕に覆われていて、作業のための足場にぐるりと囲まれている。
　数日前からは、ベランダの防水作業のため、各ガラス戸全面にビニールが貼られていて、各部屋どこも、なんとなく薄暗い。大げさではなく、晴れているのか、曇り空なのか、雨が降り始めたのか…、室内からはわからない。
　もちろん、洗濯物は外に干せない。たまに「干してもOK」の日の連絡がきて、さっそくベランダに干してみるのだが、幕のせいで風の通りが悪いからか、乾きがイマイチ満足できない。最後は部屋の中に干して、湿り気を除去したり。
　空気の喚起も不十分なせいか（ふだんは寒くてもどこかしら開けておくのが好きな人です）、なんとなく空気も気分もジメジメ。これはエアコンでは解決できないメンタルな問題なのかもしれない。

　それにしても、11月は（12月も、かな）私にはイヤな時間の流れ。過去もそうだけど、毎年、うまくいかないことばかり起こる。
　友人には、「そういうふうに意識して決めつけてるのが悪い」とアドバイスされたけれど、そうかなあ。

　で、夕暮れ時。そろそろ灯りをともそうと思うのだけれど、夜はまだまだと思いたいから、スイッチに手がのばせない。
　悪循環で、まだ私の内も外も薄暗い。休日なのに…。

　昨夜はレタス鍋をやめて（けっこう好きなので、真夏でも「土曜にレタス鍋」にチャレンジしている。バカか!とか言われる）、白菜＋豚バラ鍋。CMで、小栗旬がうまそうに食べていたので。
　私的には、白菜は漬物か、野菜炒め（とろみあり）かなあ。鍋にはレタスのほうが好きかも。


　気分一新。一昨日の光景。

　

　

　

　

　

■「SONGS」でMr.Children
　昨夜、延期されていたMr.Childrenの「SONGS」を見た。

　http://www.nhk.or.jp/songs/archive/141129.html

　プロデューサー小林さんの力を借りずに4人で制作した「足音 ～Be Strong」。
　昨夜の演奏も4人だけで、キーボードの小林さんはいない。

　演奏と桜井さんのライナーノーツだけが示される、本当にシンプルな構成。
　選曲も、90年代半ばのビッグヒット「名もなき詩」、2000年の印象的な楽曲「口笛」、そして最新の3曲、「足音 ～Be Strong」、「melody」、「放たれる」とわかりやすい。メンバーはこの構成で何を言いたかったのだろう。

　懐かしい「名もなき詩」。この言葉選びを聴いたとき、生意気にも「うわっ、すごい才能」と思ったもんだ。「毒」を吐きつつ、理想の愛を語る…、すごいじゃん！って。
　「口笛」のメロディーの美しさ、言葉が運ぶ風景の悲しさ。
　そして、新曲にこめられたメッセージ。こんな時代だから前を向いてよね、という桜井さんの上質の優しさがストレートに伝わってくる。

　90年代に入ってMr.Childrenが伸びてきたころ、「あなたの好みはスピッツよりミスチルでしょ」と何人かの人に言われたことがある。皮肉屋さんのワタシにスピッツは合わないと思った人…、「あなたはスピッツを知らないね」（笑）。
　それでも桜井さんの選ぶ歌詞の「負」のほうの部分が好きだったなあ、と懐かしい。

　草野マサムネも言っていたっけ。あの頃は「No future」と言えたけれど、こんな時代では…ってね。それでも彼は基本的に素直じゃないから、ストレートに「前を向いていれば…」とは歌わない。
　そのあたりの違いは、ソングライターとして、というより、人としての生き方につながるのかな。よくわからないけど。
　そして、バンドの立ち位置も重要な要素かもしれない。Mr.Childrenは時代を背負ってここまで来たけれど、スピッツはそれをよしとはしなかった。ま、そういう役割は求められなかったんだろうし、もしそういう立ち位置に追いやられたら…。「草野正宗」は続いていなかったのかな。
　
　
　それでも、私は「毒」がもっと見え見えのミスチルソングが聴きたい。
　もう少しマシな時代になって、私たちがのほほんと愚かになり始めたときに、そういう楽曲が自然に生まれてくるのかもしれない。