やまめの庭つくり

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植治の庭

2015-03-01 | 庭園見学
今日は麻布十番にある国際文化会館でお仕事,行ってきました.

東京の地下鉄がとにかく苦手なやまめ・・・

地下鉄に乗る前から無事に着けるか心配でしたが,なんとかたどり着きました.

google mapと親切な駅員さんがいなければ,地下鉄からすんなり地上に出て目的地に行くことは出来ないなぁ・・・aliensymbol5


ところで,国際文化会館がお仕事の会場だったのですが,恥ずかしながらこの建物について何も知らなかったので,HPでにわか勉強してから行きました.



note国際文化会館の庭園及び敷地は江戸時代は大名屋敷(多度津藩),明治になってからは,井上馨,久邇宮邸,赤星鉄馬邸,岩崎小彌太邸と変遷し,戦後は国有地となっていたものを1951年に払い下げてもらって,現在に至っているそうです.

1951年,戦後まだ間もない頃といっていいのかわかりませんが,敗戦から立ち上がって世界と交流して行くにあたり,政治経済だけでなく,異なる文化や価値観に対して相互理解を推進していくための場を造ろうと立ち上がった有志の方たちの熱い気持ちを想像しました.

旧館の建築は1955年に当時の第一線の建築家,前川國男,坂倉準三,吉村順三の三氏による共同設計,新館は1976年に前川國男氏により池に張り出した平安時代の釣殿(寝殿造りの南端に池に乗り出して造られるもので,船遊びの乗降場や,雪見,月見,納涼など,庭や自然と生活が深く結びついて使用される場所)風の建物を意識して設計されたもの.

庭園は1930年(昭和5年)に岩崎小彌太が7代目植治こと小川治兵衛に作庭を依頼したものだそうです.pencil

岩崎邸は空襲で焼失してしまったとのことなので,たぶん庭の樹木などは一緒に燃えてしまったんじゃないかな・・・と思うのですが,本当はどうなのでしょう?


前置きが長くなりましたが,このように,歴史もあり,現在も国際文化の交流の場や結婚式場として,多くの人が集う場である現役の建築や庭を見る機会を得ました.

といっても国際文化会館の見学目的で訪れたわけではないので,使用者の一人としてロビーや階段や全体の雰囲気などを感じることしか出来ませんでしたが・・・yellow13

ロビーは大きなガラス窓によって明るく,外の緑が爽やかで,室内は華美ではないけれど重厚さと温かさを感じ,心地よい落ち着いた空間でした.
カフェでゆったりお茶しながら眼下に広がるお庭を見たら,きっと気持ちがいいと思いました.

お庭は5時少し前にほんの数分,階段を駆け下りて見学してきました.

雨が降っていたので,庇の下から見るだけでしたが.


右の建物が釣殿風のデザイン.




とても大きな石を多用した石組みですが,石の穏やかな表情と,広々した空間に吹く風が,何ともおおらかな気持ちにさせてくれました.


地図で見たら,そんなに広くないお庭のはずですが,不思議です.

深呼吸すると,庭を流れる空気からいいものがたくさん身体の中に入ってくるような気がして,急に元気になりました



実際,回遊式庭園なので本当に歩いて見ることが一番お庭を体感できていいのですが,散策してもいいのかどうかは確認できませんでした.

それに,披露宴や結婚式の撮影でなかなか足を踏み出す勇気もないのですが・・・