twitterが突然のコ志祭りになりまして、色々と盛り上がったんですがいや~コ志って本当に素晴らしいですね(結論)。
というわけで流行に流されやすい私ですので、以下は早速のコ志小話です。
米花町に珍しく雪が積もった朝、「雪が積もったから雪だるまを作ろう」という少年探偵団から哀ちゃんへの伝言をもって、コナンが阿笠邸に来てみると…
「え?」
いつもの気安さで呼び鈴も鳴らさず入った阿笠邸のリビングで、江戸川コナンは驚きに立ち尽くしていた。その場にいたのは確かに目当ての人物で「灰原~」と呼びかける自分の声に返ってきた「…何よ」という気だるげな声にはいつもと特に違いは無かったはずなのに、違う事と言えば自分たちの視線の角度と、そして…
「え?灰原?…や、元に戻ってるから宮野か?」
混乱する頭で見上げた先には彼の相棒が本来の姿で立っていた。
「どっちでも良いわよ。……で、何?」
10歳以上年を取っているハズなのに、向けられる冷たい視線は自分が良く知る灰原哀と全く同じであることに、妙な納得を覚えると、ようやく落ち着いたのかコナンは現状の把握をすることにした。
「何でオメー戻ってんだよ?解毒剤完成したのか?」
「まさか。ちょっと違うアプローチの試作品が出来たから実験してたのよ。夜には子供に戻るわ」
「そっか。けど大丈夫なのか?試作品とか気がるに飲んだりして」
「…そういう台詞、貴方にだけは言われたくないわね」
ジト目で刺された図星にコナンは乾いた笑いで返すしかなかった。
「それで?貴方こそ何しに来たのかしら?」
「ああ、オレはさっき公園で歩美ちゃんにあって『雪だるまを作るから哀ちゃんを誘ってきて』って頼まれたんだけど…その姿じゃ無理だよな?」
「そうね。さすがにこの恰好で出歩くわけにはいかないし、これから実験経過を測定しないといけないから」
「もったいねえな。こんなに雪が積もるなんてめったにねーのに」
「工藤君、貴方まさか精神年齢まで子供に戻っちゃったんじゃないでしょうね。それにご覧のとおり今の私は、白銀の世界に喜ぶような子供じゃないのよ」
呆れたように肩を竦めて地下室に降りていく志保を、コナンは見送りながら小さくため息をついた。
それから二、三時間後すっかり頬を真っ赤にしてコナンが阿笠邸に戻ると先ほどとは違いリビングに人影は無かった。とりあえず両手に持った小さな黒塗りのお盆を後ろ手にそっと隠すと、目当ての人物を探して地下室に下りて行った。
志保はコナンが入ってきたことにも気が付かないのか真剣にPCのモニターを見つめながら、キーボードを叩いていた。その後姿は、コナンにこれが彼女の本来の姿であることに今さらながらに意識させ、一瞬声をかけるのを躊躇させる。とその時簡素なデスクチェアーが軋む音がして志保がゆっくりとこちらへと振り返った。
「お帰りなさい。全く子供は風の子っていうのは本当ね」
そう苦笑いをしながら寒さで真っ赤になったコナンの両耳を両手で包むと、傍らにあったストーブのスイッチを強く切り替えようとした志保を「あ!ストーブはダメだ!」とコナンが慌てて遮ると、怪訝そうな志保の眼前にコナンが後ろ手に持っていた黒塗りの盆を付きだした。そこには真っ白な雪の体の兎が真っ赤な南天の眼でキョトンと志保を見上げていた。
「…これ、雪兎?」
受け取ってマジマジと兎を眺める志保にコナンは得意げにうなずいた。
「これなら今のオメーにだってピッタリだろ?せっかく雪が積もったんだからさ、大人とか子供とかそんなんじゃなくてもっと楽しもうぜ」
ニヤリとそう笑うコナンに志保はムッとした顔でコナンの頭に付いた雪を少々乱暴に撫で払うと
「暖房機が入れられないなら、雪遊びの後で体が冷えた子供には温かいココアでもいれましょうか」
と立ち上がってコナンを促して地下室を出て行った。
阿笠邸のリビングで暖かなココアを楽しむ志保とコナンを雪兎がそっと眺めていたのですが、それはまた別のお話。
というわけで流行に流されやすい私ですので、以下は早速のコ志小話です。
米花町に珍しく雪が積もった朝、「雪が積もったから雪だるまを作ろう」という少年探偵団から哀ちゃんへの伝言をもって、コナンが阿笠邸に来てみると…
「え?」
いつもの気安さで呼び鈴も鳴らさず入った阿笠邸のリビングで、江戸川コナンは驚きに立ち尽くしていた。その場にいたのは確かに目当ての人物で「灰原~」と呼びかける自分の声に返ってきた「…何よ」という気だるげな声にはいつもと特に違いは無かったはずなのに、違う事と言えば自分たちの視線の角度と、そして…
「え?灰原?…や、元に戻ってるから宮野か?」
混乱する頭で見上げた先には彼の相棒が本来の姿で立っていた。
「どっちでも良いわよ。……で、何?」
10歳以上年を取っているハズなのに、向けられる冷たい視線は自分が良く知る灰原哀と全く同じであることに、妙な納得を覚えると、ようやく落ち着いたのかコナンは現状の把握をすることにした。
「何でオメー戻ってんだよ?解毒剤完成したのか?」
「まさか。ちょっと違うアプローチの試作品が出来たから実験してたのよ。夜には子供に戻るわ」
「そっか。けど大丈夫なのか?試作品とか気がるに飲んだりして」
「…そういう台詞、貴方にだけは言われたくないわね」
ジト目で刺された図星にコナンは乾いた笑いで返すしかなかった。
「それで?貴方こそ何しに来たのかしら?」
「ああ、オレはさっき公園で歩美ちゃんにあって『雪だるまを作るから哀ちゃんを誘ってきて』って頼まれたんだけど…その姿じゃ無理だよな?」
「そうね。さすがにこの恰好で出歩くわけにはいかないし、これから実験経過を測定しないといけないから」
「もったいねえな。こんなに雪が積もるなんてめったにねーのに」
「工藤君、貴方まさか精神年齢まで子供に戻っちゃったんじゃないでしょうね。それにご覧のとおり今の私は、白銀の世界に喜ぶような子供じゃないのよ」
呆れたように肩を竦めて地下室に降りていく志保を、コナンは見送りながら小さくため息をついた。
それから二、三時間後すっかり頬を真っ赤にしてコナンが阿笠邸に戻ると先ほどとは違いリビングに人影は無かった。とりあえず両手に持った小さな黒塗りのお盆を後ろ手にそっと隠すと、目当ての人物を探して地下室に下りて行った。
志保はコナンが入ってきたことにも気が付かないのか真剣にPCのモニターを見つめながら、キーボードを叩いていた。その後姿は、コナンにこれが彼女の本来の姿であることに今さらながらに意識させ、一瞬声をかけるのを躊躇させる。とその時簡素なデスクチェアーが軋む音がして志保がゆっくりとこちらへと振り返った。
「お帰りなさい。全く子供は風の子っていうのは本当ね」
そう苦笑いをしながら寒さで真っ赤になったコナンの両耳を両手で包むと、傍らにあったストーブのスイッチを強く切り替えようとした志保を「あ!ストーブはダメだ!」とコナンが慌てて遮ると、怪訝そうな志保の眼前にコナンが後ろ手に持っていた黒塗りの盆を付きだした。そこには真っ白な雪の体の兎が真っ赤な南天の眼でキョトンと志保を見上げていた。
「…これ、雪兎?」
受け取ってマジマジと兎を眺める志保にコナンは得意げにうなずいた。
「これなら今のオメーにだってピッタリだろ?せっかく雪が積もったんだからさ、大人とか子供とかそんなんじゃなくてもっと楽しもうぜ」
ニヤリとそう笑うコナンに志保はムッとした顔でコナンの頭に付いた雪を少々乱暴に撫で払うと
「暖房機が入れられないなら、雪遊びの後で体が冷えた子供には温かいココアでもいれましょうか」
と立ち上がってコナンを促して地下室を出て行った。
阿笠邸のリビングで暖かなココアを楽しむ志保とコナンを雪兎がそっと眺めていたのですが、それはまた別のお話。
>「どっちでも良いわよ。……で、何?」
これ!これが同一人物の証しです。
コ志さいこーです。
今月いっぱいは厳しい気がしますが、場を温めておいていただけると幸いです(笑)
コ志で久遠さんに喜んで貰えるとすごく嬉しいです。
哀ちゃんと志保さんはどちらも本質が同じなのに、やっぱり大人と子供の違いがあるのが良いですよね。
志保さん万歳!コ志万歳!
お久しぶりです。お忙しそうですね。
LIVEDさんがいらっしゃらない間にTLではあんなことやこんなことがありまして…(意地悪)。
たくさんの萌えと共にお帰りをお待ちしてます。