ルーヴル美術館ネタもそろそろ飽きてきた頃だとは思うのだが、今回もとりあえず...
ルーヴルは何度か来ていても、どうしても絵画中心に観てしまうため、もったいなくも古代関係のギャラリーを飛ばしていた。今回は気合を入れて2日間通ったので、古代メソポタミアからエジプト・ギリシャ・ローマ、そしてエトルリア美術まで一応チェックすることができた。
で、古代エトルリアと言ったら、↓ このエッチング作品なのだよね。
エドガー・ドガ《メアリー・カサット:ルーヴル美術館古代エトルリアギャラリーにて》(1879/1880年)
ジャックマール=アンドレ美術館でも「メアリー・カサット展」を観たし、なんだかパリで縁を感じたカサットだったのだ。
また、パルテノンの彫刻も少しありましたね。
エトルリアのものについては、
エトルスクの贋作工房
という記事を芸術新潮で読んで以来、
筋のよい実際に発掘したとおもわれる美術館の展示以外は信用していません。
メトロポリタン美術館も大きなテラコッタの戦士像でひっかかってますし、セントルイス美術館の大きなディアナ像もまた偽物でした。
東京国立博物館にもイタリア政府と交換したエトルリア遺物がありますが、地味なものばかりですねURL
古代エトルリアは最近興味を持ち始めたので、ルーヴルの展示室も楽しめました。しかし、エトルスクの贋作工房なんてものがあるのですか?(・・;) 人気があって儲かるっていうことでしょうかね??
で、東博にもエトルリア遺物があるなんて知りませんでした! 山科さん、貴重な情報をありがとうございます!!
その上、ローマに国立東洋美術館があることも初めて知りました(・・;)。機会があれば見てみたいものです。
1991年のほうは、少し隠蔽があるでしょう。
小川熙「エトルスクの贋作工房(真贋 121)」、『芸術新潮』、第25巻1号、新潮社、1974年、
小川熙「エトルスクの贋作工房(抜粋)」 1991年11月号 通巻503号
1974年の記事から、少し引用::
>イタリアにおけるエトルスク美術の贋作はもはや周知の事実であり、年間におけるその取引額は数十億円(1974年の)に達するとまことしやかに言い伝えられている。イタリアの重要な産業の一つといえないこともない。
ジャーナリストArmando Roncaglia氏からの情報>贋作工房はほとんどイタリア全体に広がってが、地域によって分化している。ローマ近辺のチェルヴェテリ、トスカニアなどではテラコッタ、オルヴィエート、ペルージャ地区ではブロンズ、フィエレンチェ周辺ではいわゆるヴィラノヴァ式といわれるエトルスク前期の幾何学紋のある黒陶、タルクニアでは壁画の断片、南イタリアのターラントではギリシャ式大型陶器
>これでもなお、エトルスク美術を集めようという人は、よほど勇気のある人といわざるをえない。
少し前の西安あたりで、唐三彩の贋作をいっぱい売っていたことをおもいだしました。
なんと!贋作も地域産業化しているようで...(・・;)
よほどの目利きでないと本物か贋作かわからないでしょうし、エトルスク美術は素人が手を出せるものではなさそうですね。
博物館の陳列ケースの中で観るのが私的にも相応しそうです(^^ゞ
で、ローマの東洋美術館サイトでは、日本美術室は2016年オープンのようですが、イタリアなので確かにわからないですね(^^;;
http://www.museorientale.beniculturali.it/index.php?it/286/giappone
ちなみに、画像には東博からの交換土偶シャコちゃんがあります(^_-)-☆
解説文でも、東京の美術館との交換らしいことが書いてあるようですから、56点中の1つだと思います。ちなみに、こういう土偶は、殆どが壊された状態で発掘されるものだそうで、つなぎ合わせて修理して展示するのが普通です。
シャコちゃん、イタリア人にもウケて欲しいものです。