びんそぎ
2023-04-29 | 読書
安部龍太郎の「銀嶺のかなた」をパソコンに写しています。
「そうであろう。何しろ上様の姫君だからな」
しかもまだ8歳なので、子どもを預かったようで気骨が折れるだろう。利家はそう案じていた。
「今日は永姫様がお食い始めをなされた日だそうでございます。それに合わせて婚礼をするように、上様がお申し付けなされました」
「もう会ったのか、姫さまに」
「三日前に局を訪ね、親しく話をさせていただきました」
「どんな方だ」
「実に利発で愛らしいお方でございます。会って話をなされたなら、父上もきっと驚かれるでしょう」
「さようか。織田家は美形の血筋ゆえ、さぞお美しい事であろう」
「お前さま、まだびんそぎもすませていない童(わらべ)でございますよ」
美しいという言葉は大げさだと、まつが口をはさんだ。びんそぎとは女子の元服式で、14,5歳に行うのが一般的だった。
「まつよ、お前が嫁にきてくれたのは12歳であった。まだびんそぎもすませてなかったが、充分美しかったぞ」
歴史小説というものはやたらと登場人物が多く出て来て難しいものですが、この小説は登場人物が少なく実に分り易く書かれています。
加賀藩2代藩主の奥さんは8歳で嫁に来ました。
3代藩主(利常)奥さん(玉姫)は3歳で金沢に嫁に来ました。
政略結婚というものはこんな物だったのですね。
恋愛結婚なんてありませんでした。
今日は七尾城の小丸山城址公園の記事が出ていました。
利家は山の上にある七尾城を出て港に近いこの丘に城を築きました。
城からは港がよく見えるそうです。
カザグルマです。散歩中に見つけました。
コウちゃんは大分シッポを上げるようになりました。
そろそろ躾ができるかな。
今日は少し歩き過ぎたようです。
足が吊って大変でした。
風車の弥七を思い出したわ♬