てんぱっていきまっしょい。

国内旅行をこよなく愛する人間の日記です。でも最近は出かけてないよねぇ。(現在コメントは事前承認制にしています。)

わげもん~長崎通訳異聞~第4話:光さす海2

2022年02月02日 | わげもん~長崎通訳異聞~

オランダ語と英語の通詞:森山栄之助(もりやま えいのすけ)小池徹平 は、私邸で自作の英語の教本を見ている。
それは、Gのページで、彼が見ているのはgod 神袛 の単語である。
栄之助は、沖に停泊している唐船に書かれた英語のことが気になっていた。
通詞の名門に生まれ、幼い頃からオランダ通詞会所に出入りしてきた男:野田立之助(のだりゅうのすけ)浜田信也 が船の中で言った言葉、

聖書を和解しとる日本人が、かの地におったげな。

そして、置屋「柳屋」に居候の男:神頭有右生(こうず ゆうせい)髙嶋政宏 に初めて会ったときに彼に交わした言葉
英語んほが、得手ですか。英語の癖が強か。

見聞きしたもんが、いろいろ混じっております。

漂着したアメリカ船ラゴダ号の、乗組員のひとり:カイ(カリマ剛ケアリイオカラニ) が別の男::吉次(きちじ)サンディー海 と入替っていたことを知り柳屋に駆け付け、 神頭と話したとき
漂流民の数ば、揃えてくれと頼んだとは誰か。誰かっ!

そのとき森山の家に、蘭語通詞会所の者が「同心:滝口修二郎(たきぐち しゅうじろう)平山祐介から、至急和解して欲しいと頼まれた。」と駆け込んでくる。

出島にある、オランダ商館へやってきた栄之助。
使用人のティティに、2階の部屋に案内される。

そこには、滝口の他に

通詞の見習生:大田清十郎(おおた せいじゅうろう)浅香航大
大通詞で清十郎の父:大田崇善(おおた そうぜん)本田博太郎
芸妓見習いの少女:トリ(都麗)久保田紗友

オランダ人医師:モーニッケ
オランダ商館の勝手方:ヤンセン - 村雨辰剛
他にオランダ商館の人物2名

そして、主にヤンセンの用を務める内通詞:忠弥(ちゅうや)蟷螂襲を殺したと罪を着せられた伊嶋壮多(いじま そうた)永瀬廉がいた。

奉行所の牢屋にいた筈の壮多が、この場にいたことに驚く栄之助。
壮多が清十郎親子を後見人に、滝口を訪ねて来たらしい。
コイツ、とんでもねぇもん持ち込んで来たぞ。

そのとんでもない物とは、神頭から受け取った抜け荷の荷捌きに関する覚書だった。

砂糖・薬・細工物、積荷控えにない抜け荷の覚書です。

なんち。

壮多は、その覚書をあるヤンセンに突き付けた。

あなたの名前がここにあります。

うち聞いたと、モーニッケ先生とアンタが話しとるとば、
忠弥さんが抜け荷の手引きばしとるて。

彼女は聞いた
あなたと先生との話を
忠弥が抜荷に関わっていると

お前 オランダ語がわかるのか!
思わず立ち上がるヤンセン。

滝口が栄之助の腕を引っ張り、モーニッケ医師に和解してもらう
先生、あの子の言っとることは本当ですか?
(彼女の証言は正しいか?)

確かに話した。

我慢できない、失礼する。
そう言って、この場を逃れようとするヤンセン。

待てぇっ!

大田崇善が大声でそれを制止し、清十郎は無言で立ち上がる。
壮多は、皆に優しかったという忠弥が自分にかけた言葉を思い出していた。
これ以上、長崎におっても為にならん。
はよう、江戸に帰らんね。

忠弥さんを殺したのはあなただ。
そう言って、ヤンセンを指さした。

・・・・そのとおりだ。

やっぱり、わいかぁぁぁぁぁ。
そう言って、泣きそうになりながらヤンセンの胸ぐらを掴む清十郎。
異国人ば傷つけてはいかん。
という制止も聞かず、鬼の形相でヤンセンを殴りつけた。
これ以上はと、栄之助が清十郎を制止する。
清十郎、止めんか。
でもやんわり止めていない気がする崇善。

いつもは羊のように大人しい、外国語が話せずオドオドしている
彼が馬鹿にしていた日本人に殴られ、呆然とするヤンセン。

チュウヤが「手を引きたい」と言い出した。
抜荷の秘密を知る者を、生かしてはおけなかった。

ヤンセンが、忠弥をショベルで殴り殺した理由を話す。

出島を出る清十郎、彼に寄り添う壮多とトリ。
壮多はそっと清十郎の肩に手を添えるが、それをそっと外し歩き出す清十郎。
彼もまた、自分にとって大事な人を長崎に殺されたのかもしれない。
栄之助も遠巻きにそれを見守る。

どげんつもりか。
歩き出す壮多を呼び止める栄之助、つかつかと壮多の前にに歩み出る。

あん書き付けば、何処で手に入れた。
あん書き付けは、神頭が持っとったもんやろ。(トリ、心配そうに壮多を見る。)
牢からお前ば引っ張り出したとも神頭か。
神頭となんば企んどる。
神頭の使いっ走りばさせるために、おいはお前になんもかんも話したわけではなかっ。

使いっ走りなんかじゃないっ!

思うことがあっとなら、おいに向かって言え。

これは、俺が己で決めたことだ。

そう言って、壮多は出島を去って行く。
栄之助に一礼をして、壮多の後を追いかけるトリ。

長崎奉行所にて

江戸から赴任している長崎奉行。井戸対馬守覚弘(いどつしまのかみさとひろ)石黒賢 が 長崎で代々の長崎奉行に仕える家老:周田親政(すだ ちかまさ)武田鉄矢 と 長崎奉行所の船掛:白井達之進(しらい たつのしん)宮川一朗太 を相手に談議をしていた。

周田:船でございますか。

対馬守:そうだ。沖に無人の唐船が留まっておる。それが面妖での、大勢の者の気配だけがあり中には誰の姿もないと。

白井:恐れながら、抜け荷と関わりのある船ではないかと。

周田:いやいやいや、抜け荷にも唐船にも心当たりはございません。御懸念でありますれば、それとのう探りましょうぞ。
苦々しい顔つきの白井をよそに、対馬守にそう答える。

対馬守:頼む。

周田:はい。(答えた後、白井を睨みつける。)

対馬守は、その様子をじっと見ているのだった。

夕方になり、柳屋へ帰る壮多とトリ

置屋・柳屋を束ねる女将。壮多を住まわせ、仕事を世話してくれていた:しず(紅壱子) や仲間の女たちが二人を出迎える。
トリと壮多の友人、オランダ人を父に持つ青年:未章(みしょう)トラウデン都仁 も出てきた。
言葉には出さないが、信じて待っていてくれた未章に頷いて見せる。

かつて神頭の部屋であったが、今は壮多の部屋となった奥の座敷に戻って来る。
座卓に置いた父の手帳を見つめる壮多。
それを懐に入れ出て行こうとすると、トリが呼びかける。

何処に行くと。

トリ、有難う。
俺をずっと案じてくれて。

そう言って部屋の行燈を手に取り、灯りを吹き消す壮多。
出て行こうとする壮多の袖を、トリは思わず両手で掴んでしまう。

トリのその手をそっと両手で包む壮多だった。

本日は、ここまで

面妖(めんよう)、なんでしょう。
由美かおるさんが、お風呂に入る前にしか聞いたことのない単語ですが
小泉進次郎的に言うと、セクシーw(ぃゃ

(「めいよ(名誉)」の変化した「めいよう」がさらに変化したもの。「面妖」はあて字)

1 〔名〕 (形動) (多く「めんような」の形で連体修飾に用いる) まれなこと。奇怪なこと。不思議なこと。また、そのさま。めいよ。めいよう。めんよ。
2 〔副〕 どういうわけか。奇妙に。不思議に。

だそうです。


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