見直しを迫られる社会保障費

年毎に１兆円規模で膨れあがって行く社会保障費について、本当に必要な費用
なのか？削減する処があるのではと云う見直し論が出て参りました。

まず急増する生活保護世帯の見直しがまず最初に挙がります。
不正受給者の洗い出しや受給金額の見直し等が挙げられて居ます。

厚労省は生活保護の見直しを地方自治体首長等と協議しています。

その中で受給者の求職者支援制度の職業訓練を理由無く休み続けた場合は生活
保護費打ち切りが出来る様にした。

生活保護者には働ける現役世代が増加して居て就労支援が待たれます。
この度１０月から整備された求職者支援制度では、必要と認められた者には
ハローワークに相談し職業訓練と月１０万円の給付金がセットされます。
この給付金だけ貰い職業訓練に行かなかった場合生活保護は打ち切りになります。

生活保護者は史上最大の２０６万人弱で３兆円を超える額が、生活保護費に消える。

不正受給者防止強化等で下記の事項を検討する。

悪質受給者の告発。届出書類に受給者顔写真貼付義務をつけて事を検討。
資産調査が本店口座で一括照会出来る様に銀行へ國が要請等検討。

今回生活保護費の半分を占める医療費については不要な受診防止のため一部自己負担
も検討されたが今回は見送りとなった。

また厚労省はひとり親家庭や障害者・被爆者の各種福祉関連手当が本来より１・７％
優遇されて居るので元の水準に戻す事を検討して居るとか。

是が実施されると特別児童扶養手当や被爆者健康管理手当が減額される事となります。

社会保障費の見直しはどうしても弱い者虐めになってしまう様ですね。

反古にされた三党合意

菅元首相が退陣条件に掲げた、赤字国債発行の法案成立のため
民主党政権公約の見直しを条件に、民主。自民。公明三党合意
を行いました。

高速道路無料化は２０１２年予算の概算要求はしない事。
高校授業料無償化と農家所得補償制度は１２年度以降の制度に
ついて見直しを検討する事。

その後この三点について実務者会合を開き協議して居ました。

が農家への個別所得補償制度の見直しについては協議時間が
足らなくなってこの条項に限り三党協議は打ち切りとなった。

２０１２年度予算に反映する合意が崩れたため１２年も現行
制度が維持される事になった。

この農家所得補償制度は民主党政権の目玉政権公約の一つでも
あるが自民党・公明党はバラマキ政策と批判して反対して居た。

この問題はＴＰＰ交渉参加表明問題とも関係し農業優遇政策や、
農業大型化改革問題とも微妙に絡んできます。

今政府が推進しようとする農業の近代化や大型化に対し、小規模
農家を優遇する個別所得補償制度は矛楯する政策でもあります。

是は産業界に対する言い訳と、小規模農家に対する懐柔策と言う
ズルイ遣り方とも取れます。

同じ民主党であっても統一性を欠いた政策のため内閣が変わる度
大きく政策が変わったのでは国民が堪りません。

一体民主党は日本の将来の農業をどうしようとして居るのだろか？