「ポンテオ・ピラトのもとに
苦しみを受け」
(マタイ27:23)
「ピラトは言った。
『あの人が
どんな悪い事をしたというのか。』
しかし,彼らはますます激しく
『十字架につけろ。』
と叫び続けた。」
イエス・キリストの死は,
イエス・キリストの
全生涯を圧縮しています。
神の子イエス・キリストは,
「全人類に対する神の怒り」
を負っているのです。
正しい人(義なる人間)だけが,
人の罪の身代わりとなれます。
イエス・キリストは,
正しい人
(真の義なる人間)でした。
神の義は,罪を犯した人間自身に,
罪の償いをすることを求めます。
しかし,
自分自身が罪人であるような者が,
自分自身のために,
また他人のためにも
償いをすることは,
不可能です。
しかし,
罪のない正しい人
(真の義なる人間)
であるイエスは,
わたしたちの罪の
身代わりとなることが
できました。
☆彡
死刑の判決
(マタイ27:13-26)
そのとき,
ピラトはイエスに言った。
「あんなにいろいろと
あなたに
不利な証言をしているのに,
聞こえないのですか。」
それでも,
イエスは,
どんな訴えに対しても
一言もお答えにならなかった。
それには総督も非常に驚いた。
ところで総督は,
その祭りには,群衆のために,
いつも望みの囚人を
ひとりだけ赦免してやっていた。
そのころ,
バラバという名の知れた囚人が
捕えられていた。
それで,彼らが集まったとき,
ピラトが言った。
「あなたがたは,
だれを釈放してほしいのか。
バラバか,
それともキリストと
呼ばれているイエスか。」
ピラトは,
彼らがねたみから
イエスを引き渡したことに
気づいていたのである。
また,
ピラトが裁判の席に
着いていたとき,
彼の妻が
彼のもとに人をやって言わせた。
「あの正しい人には
かかわり合わないでください。
ゆうべ,私は夢で,
あの人のことで
苦しいめに会いましたから。」
しかし,祭司長,長老たちは,
バラバのほうを願うよう,
そして,イエスを死刑にするよう,
群衆を説きつけた。
しかし,
総督は彼らに答えて言った。
「あなたがたは,
ふたりのうち
どちらを釈放してほしいのか。」
彼らは言った。
「バラバだ。」
ピラトは彼らに言った。
「では,
キリストと言われている
イエスを
私はどのようにしようか。」
彼らはいっせいに言った。
「十字架につけろ。」
だが,ピラトは言った。
「あの人が
どんな悪い事をしたというのか。」
しかし,彼らはますます激しく
「十字架につけろ。」
と叫び続けた。
そこでピラトは,
自分では手の下しようがなく,
かえって
暴動になりそうなのを見て,
群衆の目の前で水を取り寄せ,
手を洗って,言った。
「この人の血について,
私には責任がない。
自分たちで始末するがよい。」
すると,民衆はみな答えて言った。
「その人の血は,
私たちや子どもたちの上に
かかってもいい。」
そこで,
ピラトは
彼らのためにバラバを釈放し,
イエスをむち打ってから,
十字架につけるために引き渡した。