伝道の書 解説 B
口語訳聖書引用
○
(伝道1:1-3)
「ダビデの子,
エルサレムの王である
伝道者の言葉。
伝道者は言う,
空の空,空の空,
いっさいは空である。
日の下で人が労する
すべての労苦は,
その身になんの益があるか。」
被造物は罪のゆえに
虚無に服しています。
(ローマ8:20)
「なぜなら,
被造物が虚無に服したのは,
自分の意志によるのではなく,
服従させたかたによるのであり,」
○
(伝道2:11)
「そこで,
わたしはわが手のなした
すべての事,
およびそれをなすに要した
労苦を顧みたとき,
見よ,皆,空であって,
風を捕えるようなものであった。
日の下には
益となるものはないのである。」
人の労苦は
神を信じない者にはむなしい,
空である。
○
(伝道3:1)
「天が下のすべての事には
季節があり,
すべてのわざには時がある。」
時は神が支配しています。
(伝道3:11)
「神のなされることは
皆その時にかなって美しい。
神はまた人の心に永遠を
思う思いを授けられた。
それでもなお,
人は神のなされるわざを
初めから終りまで
見きわめることはできない。」
永遠とは,神のことです。
○
(伝道4:9)
「ふたりはひとりにまさる。
彼らはその労苦によって
良い報いを得るからである。」
ふたりといるが,
一人よりいいと言います。
私たちは
神と共にいることで祝されます。
○
(伝道5:19)
「また神は
すべての人に富と宝と,
それを楽しむ力を与え,
またその分を取らせ,
その労苦によって
楽しみを得させられる。
これが神の賜物である。」
人間に与えられる良いものは,
神から与えられます。
○
(伝道6:12)
「人はその短く,
むなしい命の日を
影のように送るのに,
何が人のために善であるかを
知ることができよう。
だれがその身の後に,
日の下に何があるであろうかを
人に告げることができるか。」
神のない人生は,
むなしいものです。
○
(伝道7:16)
「あなたは義に過ぎてはならない。
また賢きに過ぎてはならない。
あなたはどうして
自分を滅ぼしてよかろうか。」
正しすぎるとはなりません。
人が自分で正しく
ありえないからです。
正しくされるのは
神への信仰によります。
○
(伝道8:15)
「そこで,
わたしは歓楽をたたえる。
それは日の下では,人にとって,
食い,飲み,楽しむよりほかに
良い事はないからである。
これこそは日の下で,
神が賜わった命の日の間,
その勤労によって
その身に伴うものである。」
楽観は
神が与えてくださるものです。
○
(伝道9:1)
「わたしは
このすべての事に心を用いて,
このすべての事を
明らかにしようとした。
すなわち正しい者と賢い者,
および彼らのわざが,
神の手にあることを
明らかにしようとした。
愛するか憎むかは
人にはわからない。
彼らの前にある
すべてのことは空である。」
すべての事は,
神の御手にあることによって
意味があります。
○
(伝道10:1)
「死んだはえは,
香料を造る者の,
あぶらを臭くし,
少しの愚痴は
知恵と誉よりも重い。」
私たちは自分が
賢いものと思うことがありますが,
誤りです。
○
(伝道11:1)
「あなたのパンを水の上に投げよ,
多くの日の後,
あなたはそれを得るからである。」
私たちには無駄だということも
神は意味を与えてくださいます。
○
(伝道12:1)
「あなたの若い日に,
あなたの造り主を覚えよ。
悪しき日がきたり,年が寄って,
『わたしにはなんの楽しみもない』
と言うようにならない前に,」
(伝道12:13,14)
「事の帰する所は,
すべて言われた。
すなわち,
神を恐れ,その命令を守れ。
これはすべての人の本分である。
神はすべてのわざ,
ならびにすべての隠れた事を
善悪ともに
さばかれるからである。」
私達の空,
むなしさを埋めるものは
創造主なる神だけです。
そして,
私たちは神を恐れ命令を守ることが
全てであると言います。
伝道1:1-3の
空の問いの答えは,
ここにあります。
2021-10-20