図書館・語り・紙芝居・集団相手の絵本よみ・ボランティアなどについて書きます。
絵解きボランティア
絵本講座資料を公開
2009-12-08 / 資料
写真は資料の一部分アップ「どの子にも豊かな木陰を」
表(ひょう)になっているところはブログに書きにくいので書き変えたり写真にします(スキャナーつきプリンターが不調のためピンボケ写真ですみません)。そんなに細かいところまで見ている人はいないかな、と、とりあえずの記録です。
前半1時間、説明をしました。後半1時間は、グループに分かれて一人づつ読んでみるという体験にしました。3回目は10日に、ボランティア全般について話し合いです。
使った絵カードは、「子ども文化」「バランス感覚」「実演イメージの見直し(神輿に乗せる)」「選書の見直し」「排除から追加へ」
その他に、数枚の絵カードを追加して書きました。それから歴史絵巻も広げて絵本の歴史も簡単にやりました。
どんな思いでレジュメを作ったかは前のページ「PISA型学力」へ。
読み聞かせ( 手にとって、読んでみて、選んで )
H21.12.3 石倉恵子
(絵本の会がらがらどん)
1 考え方
・ 絵本は、人(大人と子どもという異文化)が楽しみ交流するための道具。
・ 自分が膝を折り相手のニーズに合わせる。
・「上手な読み方のお稽古発表」から「人と本の命を大切にする活動」へ。
・「排除しながら選び抜く」から「付け加えて多様性を提示」へ。
・その本が良いかどうか感じるのは、相手。相手の成長を下で支える。
2 やり方
個人でやる場合・団体で関わる場合・その場により、やり方が違う。
正解があるわけでなく臨機応変に、適当(あたった場所に適するよう)にやる。
A 集団( 授業・朝学習・図書館おはなしのじかん・おはなし会の出前 )
A-1読み手選書 A―2聞き手選書 A―3相互選書
B 個別( 家庭で・図書室の棚の前で・少ない聞き手と・未就園児対象・いっしょによもうよとしょかんのほん)
C 複合( Aの後にBをやる・またはその逆 )
≪選び方≫
A集団
遠目が利く・適当な大きさと長さ・季節性・多様性・図書館蔵書から(図書館事業のみ)・相手の楽しみを想定・自分の好みで・一度聞いただけでわかりやすいこと
つまり・・はっきり・短い・いろいろ
B個別・C複合
そういった制約はない
≪順番≫
A-1
事前に読み手が決める。依頼元に事前申告することもある。
A―2
複数持ち込み相手の好みで読む
A-3
A-1の間にA-2を挟む
どの場合も・・長い本が続かないように
≪持ち方≫
安定・対面
図書館の指導(口頭で説明)を参考に発展させて
≪設定≫
快適空間であること・権威的でないこと
扇型・ 光源調整 ・ 集中とリラックス
≪読み方≫
安定・聞こえる声
個人の自由な表現だが節度は必要
絵本で語る(合いの手を待つ)気持ち
3 具体的手順(A-1の場合)
① 自分の予定が決まったら、候補の本を数冊決めておく。
② 当日の責任者に候補の本を連絡する。
③ 責任者が順番を決めて、読み手に連絡する。
④ 読み手が自宅で練習する。
⑤ 部屋の調整をして、本番
4 本を分類しながら選ぶ (写真)(イラスト:どの子にも豊かな木陰を)
20年神話・基本図書と呼ばれている本を黒い葉っぱ
新作・子ども文化の絵本と思われるものを白い葉っぱ として、イラストを描きました。20年神話の葉っぱしかない左側より、若葉がたくさん茂る右側が雨風から子どもを守る。子どもはどんな本からも恩恵を受けること。たとえ葉っぱが枝から落ちたとしても、養分として土に還り、また新しい若葉を茂らせる力になる、と口頭で説明しました。リストは私の好みであり、全然分からなければここからはじめればいいし、各自付け加えていって欲しいと思っています。
≪音・参加型のジャンル≫
20年神話:もけらもけら・もこもこもこ・etc.
新作:よるくまくるよ・あるのかな・へんしんトンネル・ぽぽぽぽぽ・おいしいおと・だるまさんが・ねえ,どれがいい?
赤ちゃん向け:いないいないばあ・わらべうた・
≪創作のジャンル≫
20年神話:タンゲくん・もりのなか・すてきな三にんぐみ・ゆうたくんちのいばりいぬシリーズ・よかったねネッドくん・etc
新作:うんちっち・よるくま・かようびのよる・ルラルさんのにわ・ぼくのおべんとう・
赤ちゃん向け:別扱いせず
≪昔話のジャンル≫
比較的長い話が多いので気をつける。二派に分かれている「なるべく変えないようにしよう」「進化するので色々なモチーフを楽しもう」
20年神話:おおきなかぶ・三びきのやぎのがらがらどん・だいくとおにろく・etc
新作:ももたろう・おおかみと7ひきのこやぎ・ももうりとのさま・赤ずきん
赤ちゃん向け:別扱いせず
≪科学のジャンル≫
20年神話:みず・およぐ・わたし・etc
新作:パンサーカメレオン・ぷらぷら・いもむしけむし・てのひらおんどけい
赤ちゃん向け:
これは認識絵本と呼ばれている
みんなおおあくび・くだもの
5 絵と文を見分けて、どれでも受け入れる
≪A 絵について≫
①画材の違い:コラージュ、写真、水彩、油彩、アクリル、版画など
②作家の感性の違い:抽象、具象、線画(マンガ的)など
③絵の動く方向の違い:日本の伝統的流れは右→左、文字横書きは左→右
④視点の移動:
ズームイン・ズームアウト・上下左右など、自由に動く劇画型
舞台を見るように固定している劇場型
≪B 文について≫
未就園児には言葉あそびとボディタッチを。園児以上には豊かで幅広い芸術を。美しい日本語と、それを崩すおもしろい日本語。両方に向かって広げていく。
6 図書館を使って幅広く見る
集団向けに使える本は、書架の中でも10冊に1冊程度の割合。
開いて見て文の長さから判断するのが最初の作業。
リクエストをすればどこからでも取り寄せができる。受け取り・返却は最寄り館で。詳しくは、やりながら慣れていく。
坂井輪図書館260-3242 内野図書館261-0032 黒埼図書館377-5300
7 想定問答集 石倉個人の考えで
①他の用事と重なったら
・・考え方はボランティア一般と同じ。10日に話し合いましょう
②失敗しないか不安だ
・・・成功だけの人生を見せて、子どもが幸せになりますか?10回位現場経験を積むと慣れます。
③下手で声が悪いが
・・・・あなたの特徴です。
④家にある本はどうか
・・・図書館所蔵本から始めると安心。目の前の図書館の棚になくても検索するとどこかに所蔵がある場合が多い。
⑤紙芝居や手遊び、語りは
・・・目的に応じて使う。周囲と調和させる。
⑥絵本を作りかえ
・・・著作権上の問題あり。
⑦現実と離れた絵(デフォルメ)はどうか
・・・想像する楽しみへ。赤ちゃんでもOK
⑧身なりは
・・・A→絵本が引き立つことを第一に。BC→不快感を与えなければOK
⑨練習はどの程度
・・・A→目読のあと本番のように開き読み、合計5回位は読んで理解する。BC→自分で持ち込む場合は練習する。失敗を楽しんで交流へ。
⑩良い本を選んで正しく読めるようになるまで人前に出られないか
・・・誰にでも通用する良い本などありません。めいめいが各自の良い物や良いことを研究し続けて、干渉せず自立し連帯する。反省の行き過ぎが表現への干渉になりやすい。葉っぱを豊かに茂らせる(4のイラスト)。聞き手の子ども各自に合わせる。
8 継続研修
(市)「読み聞かせ等ボランティア自主研修会」・・・年2回、ボランティア世話人による。
(県)「絵本読み聞かせセミナー」・・・県社会教育協会系列。これも実行委員会形式(ゆめ基金?)
(他)「スキルアップ・ステップアップ講座、各種講座講演」・・秋に図書館が催すことが多い
表(ひょう)になっているところはブログに書きにくいので書き変えたり写真にします(スキャナーつきプリンターが不調のためピンボケ写真ですみません)。そんなに細かいところまで見ている人はいないかな、と、とりあえずの記録です。
前半1時間、説明をしました。後半1時間は、グループに分かれて一人づつ読んでみるという体験にしました。3回目は10日に、ボランティア全般について話し合いです。
使った絵カードは、「子ども文化」「バランス感覚」「実演イメージの見直し(神輿に乗せる)」「選書の見直し」「排除から追加へ」
その他に、数枚の絵カードを追加して書きました。それから歴史絵巻も広げて絵本の歴史も簡単にやりました。
どんな思いでレジュメを作ったかは前のページ「PISA型学力」へ。
読み聞かせ( 手にとって、読んでみて、選んで )
H21.12.3 石倉恵子
(絵本の会がらがらどん)
1 考え方
・ 絵本は、人(大人と子どもという異文化)が楽しみ交流するための道具。
・ 自分が膝を折り相手のニーズに合わせる。
・「上手な読み方のお稽古発表」から「人と本の命を大切にする活動」へ。
・「排除しながら選び抜く」から「付け加えて多様性を提示」へ。
・その本が良いかどうか感じるのは、相手。相手の成長を下で支える。
2 やり方
個人でやる場合・団体で関わる場合・その場により、やり方が違う。
正解があるわけでなく臨機応変に、適当(あたった場所に適するよう)にやる。
A 集団( 授業・朝学習・図書館おはなしのじかん・おはなし会の出前 )
A-1読み手選書 A―2聞き手選書 A―3相互選書
B 個別( 家庭で・図書室の棚の前で・少ない聞き手と・未就園児対象・いっしょによもうよとしょかんのほん)
C 複合( Aの後にBをやる・またはその逆 )
≪選び方≫
A集団
遠目が利く・適当な大きさと長さ・季節性・多様性・図書館蔵書から(図書館事業のみ)・相手の楽しみを想定・自分の好みで・一度聞いただけでわかりやすいこと
つまり・・はっきり・短い・いろいろ
B個別・C複合
そういった制約はない
≪順番≫
A-1
事前に読み手が決める。依頼元に事前申告することもある。
A―2
複数持ち込み相手の好みで読む
A-3
A-1の間にA-2を挟む
どの場合も・・長い本が続かないように
≪持ち方≫
安定・対面
図書館の指導(口頭で説明)を参考に発展させて
≪設定≫
快適空間であること・権威的でないこと
扇型・ 光源調整 ・ 集中とリラックス
≪読み方≫
安定・聞こえる声
個人の自由な表現だが節度は必要
絵本で語る(合いの手を待つ)気持ち
3 具体的手順(A-1の場合)
① 自分の予定が決まったら、候補の本を数冊決めておく。
② 当日の責任者に候補の本を連絡する。
③ 責任者が順番を決めて、読み手に連絡する。
④ 読み手が自宅で練習する。
⑤ 部屋の調整をして、本番
4 本を分類しながら選ぶ (写真)(イラスト:どの子にも豊かな木陰を)
20年神話・基本図書と呼ばれている本を黒い葉っぱ
新作・子ども文化の絵本と思われるものを白い葉っぱ として、イラストを描きました。20年神話の葉っぱしかない左側より、若葉がたくさん茂る右側が雨風から子どもを守る。子どもはどんな本からも恩恵を受けること。たとえ葉っぱが枝から落ちたとしても、養分として土に還り、また新しい若葉を茂らせる力になる、と口頭で説明しました。リストは私の好みであり、全然分からなければここからはじめればいいし、各自付け加えていって欲しいと思っています。
≪音・参加型のジャンル≫
20年神話:もけらもけら・もこもこもこ・etc.
新作:よるくまくるよ・あるのかな・へんしんトンネル・ぽぽぽぽぽ・おいしいおと・だるまさんが・ねえ,どれがいい?
赤ちゃん向け:いないいないばあ・わらべうた・
≪創作のジャンル≫
20年神話:タンゲくん・もりのなか・すてきな三にんぐみ・ゆうたくんちのいばりいぬシリーズ・よかったねネッドくん・etc
新作:うんちっち・よるくま・かようびのよる・ルラルさんのにわ・ぼくのおべんとう・
赤ちゃん向け:別扱いせず
≪昔話のジャンル≫
比較的長い話が多いので気をつける。二派に分かれている「なるべく変えないようにしよう」「進化するので色々なモチーフを楽しもう」
20年神話:おおきなかぶ・三びきのやぎのがらがらどん・だいくとおにろく・etc
新作:ももたろう・おおかみと7ひきのこやぎ・ももうりとのさま・赤ずきん
赤ちゃん向け:別扱いせず
≪科学のジャンル≫
20年神話:みず・およぐ・わたし・etc
新作:パンサーカメレオン・ぷらぷら・いもむしけむし・てのひらおんどけい
赤ちゃん向け:
これは認識絵本と呼ばれている
みんなおおあくび・くだもの
5 絵と文を見分けて、どれでも受け入れる
≪A 絵について≫
①画材の違い:コラージュ、写真、水彩、油彩、アクリル、版画など
②作家の感性の違い:抽象、具象、線画(マンガ的)など
③絵の動く方向の違い:日本の伝統的流れは右→左、文字横書きは左→右
④視点の移動:
ズームイン・ズームアウト・上下左右など、自由に動く劇画型
舞台を見るように固定している劇場型
≪B 文について≫
未就園児には言葉あそびとボディタッチを。園児以上には豊かで幅広い芸術を。美しい日本語と、それを崩すおもしろい日本語。両方に向かって広げていく。
6 図書館を使って幅広く見る
集団向けに使える本は、書架の中でも10冊に1冊程度の割合。
開いて見て文の長さから判断するのが最初の作業。
リクエストをすればどこからでも取り寄せができる。受け取り・返却は最寄り館で。詳しくは、やりながら慣れていく。
坂井輪図書館260-3242 内野図書館261-0032 黒埼図書館377-5300
7 想定問答集 石倉個人の考えで
①他の用事と重なったら
・・考え方はボランティア一般と同じ。10日に話し合いましょう
②失敗しないか不安だ
・・・成功だけの人生を見せて、子どもが幸せになりますか?10回位現場経験を積むと慣れます。
③下手で声が悪いが
・・・・あなたの特徴です。
④家にある本はどうか
・・・図書館所蔵本から始めると安心。目の前の図書館の棚になくても検索するとどこかに所蔵がある場合が多い。
⑤紙芝居や手遊び、語りは
・・・目的に応じて使う。周囲と調和させる。
⑥絵本を作りかえ
・・・著作権上の問題あり。
⑦現実と離れた絵(デフォルメ)はどうか
・・・想像する楽しみへ。赤ちゃんでもOK
⑧身なりは
・・・A→絵本が引き立つことを第一に。BC→不快感を与えなければOK
⑨練習はどの程度
・・・A→目読のあと本番のように開き読み、合計5回位は読んで理解する。BC→自分で持ち込む場合は練習する。失敗を楽しんで交流へ。
⑩良い本を選んで正しく読めるようになるまで人前に出られないか
・・・誰にでも通用する良い本などありません。めいめいが各自の良い物や良いことを研究し続けて、干渉せず自立し連帯する。反省の行き過ぎが表現への干渉になりやすい。葉っぱを豊かに茂らせる(4のイラスト)。聞き手の子ども各自に合わせる。
8 継続研修
(市)「読み聞かせ等ボランティア自主研修会」・・・年2回、ボランティア世話人による。
(県)「絵本読み聞かせセミナー」・・・県社会教育協会系列。これも実行委員会形式(ゆめ基金?)
(他)「スキルアップ・ステップアップ講座、各種講座講演」・・秋に図書館が催すことが多い
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