7月7日の七夕選挙が終わった。
結果は東京都知事も鹿児島県知事も現職が再選された。
東京は小池百合子氏71歳、鹿児島は塩田康一氏58歳である。
鹿児島ではいち早く立候補を表明した元県議の女性候補が奮闘したが、現職有利の下馬評の通り、及ばなかった。
それでも現職の獲得票の6割に迫る得票数を得ており、同じく反原発で立候補した女性候補の得票数を併せると7割に達する。この点では「前代未聞」と言えなくもない。
もう一方の都知事選では文字通り前代未聞の結果となった。
広島県の前安芸高田市長41歳が、最も早く華々しく立候補を表明した立憲民主党の蓮舫氏を抑えて2位に食い込んだのだ。
小池氏の獲得票は290万票余りで圧倒したとはいえ、2位の石丸氏が165万票余り、3位の蓮舫氏は125万票で、もし仮に蓮舫氏が出馬を取りやめていたなら石丸氏が小池氏と同等か上回る可能性すらあった。
この石丸氏の快進撃にはSNSがあったことが明らかになっている。識者は10年前にインターネットによる選挙戦が解禁になってから初めての本格的なSNS戦略だったという。
何しろSNSの呼びかけによる寄付金の総額は2億円に達したと言うし、SNSによる「拡散ボランティア」は5000人にもなったらしい。
地元の広島県でSNSを使ってもさしたる効果も反響も得られなかっただろうが、首都決戦というマスメディアがこぞって注視する東京に乗り込んでのSNS選挙戦略は図星だった。
石丸氏についた知恵袋という人物はとくにいないようで、本人による独壇場に近いようだ。
これで知名度は抜群、あとは国政に出るのかどうかが注目される。ただ問題はSNSで集めた寄付金、これは「政治資金」でもあるから、今後どのように処理するのか、これも注目される。
石丸氏に比べると、同じように選挙で話題性を得たかった某泡沫政党のやり方の泥臭さは見るに堪えない茶番劇だ。泥臭さを通り越して腐臭を放つようになってはお仕舞いだ。