鴨着く島

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体感~首都直下型地震ウィーク~

2019-12-02 15:33:50 | 災害
NHKでは昨夜から首都直下型地震の超特集版として標記「体感・首都直下型地震」の放映を始めた。

昨日はプロローグとして、今後30年に70パーセントの確率で発生するという首都直下型地震を、シミュレーションドラマ『パラレル東京』で再現しつつ防災への意識を高めようとする番組だと紹介していた。

NHKのこの特集のホームページによると、まず関東周辺でのマグニチュード7前後以上の大きな地震が「元禄関東地震(1703年・M8.2)」から「大正関東地震(1923年・M7.9)」という巨大地震の間に8回起きてることから、その平均的な間隔が27.5年であること。

そしてもう一つ別の巨大地震列があって、こっちは巨大地震どころか「超巨大地震」というべきで、相当古い時代ではあるが、貞観地震(869年・M不明。三陸沖が震源。東北大震災に匹敵)、元慶地震(878年・M不明。相模湾・東海トラフ震源)、そして仁和地震(887年・M不明・南海トラフ地震)が挙げられている。

貞観の大地震(869年)は三陸沖が震源なので2011年の東北大震災がその再来とするると、その9年後の元慶の大地震は関東を襲っており、こちらは来るべき第2の関東大震災がその再来になるかもしれないという。2011年の9年後は2020年であり、まさに来年がその年に当たるということ。

以上のようなデータを踏まえてやがて間違いなく首都(関東)直下型地震はやってくるであろうというコンセプトで製作された特集である。


実は貞観地震の前には富士山や、阿蘇山の大噴火があり、後の874年には南九州の開聞岳が大噴火を起こし、都から当時中納言であった藤原基経がはるばる下り、開聞神山として祭文を挙げて神階に叙して封戸を献上するなどしている。

巨大地震では発生の前後にこのような大規模な火山噴火が誘発されるものらしい。南九州では桜島はじめ数多くの活火山が今現在通常よりやや活発である。

2011年3月11日の東北巨大地震では、ひと月半ほど前の1月26日に霧島連山中の新燃岳が突然数千メートルの噴煙を上げて噴火したのが記憶に新しい。

番組中のドラマ『パラレル東京』では12月2日の午後4時4分にマグニチュード7.3の大きな地震が発生するという設定であるが、現実の12月2日午後4時分はたった今過ぎたところだ。

ドラマのような規模の直下型地震が発生しても何らおかしくない時期に入っているということを肝に銘じつつ、「災害大国日本」の現実を生き延びるすべを少しでも学びたいものである。