鴨着く島

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体感~首都直下型地震ウィーク~(2)

2019-12-09 15:17:44 | 災害
NHKの「特番・首都直下型地震からどう生き延びるか」が終わった。

12月2日の午後4時4分に直下型地震が東京圏を襲ったらという設定でのドラマ仕立ての「パラレル東京」はそれなりに見ものだったが、某局の女性アナの妹(姉?)が地震で崩壊した建物から四日目に救い出される光景は行き過ぎかとも思った。

関東地方では1703年の元禄地震(M8.2)から1923年の大正大震災まで220年の間に10の巨大地震(M7クラス)が発生しており、その頻度は約27年間隔だという。

そのことを踏まえると大正12年の関東大震災クラス(M7.9)は起こらないとしても、M7クラスなら確かに明日起きてもおかしくない状況だ。

今度の「パラレル東京」で起きたとされる地震のエネルギーは示されなかったが、「震度7」という設定だから、おそらく大正関東大震災に匹敵する規模の地震が発生したという想定なのだろう。

4年前の熊本地震ですでに震度7は経験済みだが、向こうは高度に発達した都市圏ではないにもかかわらずいまだに仮設住宅暮らしの人たちが多い。

同じ規模のがもし東京圏で起きたらその惨状は目も当てられないことは確かだ。番組でも死者数は2万を超え、重傷者も2万名以上、全壊家屋40万。焼失家屋60万戸・・・、経済損失は170兆とか。

7日土曜日のゲストコメンテーターに経済評論家の森永卓郎氏がいたが、「国家衰退に瀕する」とまでコメントしていた。そして私が最も大切だと思うことつまり「東京一極集中」を何とかすることにも言及していた。

首都分散についてこの特番では踏み込んでいないが、首都圏に集中している経済・政治・行政・マスコミなど震度7の地震によってほとんどマヒすることは間違いないのだから、計画を早めて北関東圏や中部地区などに比較的地震や風水害の少ないところへ大事なものは移しておくことが必要だ。

大阪都構想が再浮上するが、近畿圏と瀬戸内圏が連携して首都分散を働きかけることも急を要するだろう。

「天災大国日本」の面目躍如では困るのだ。