鴨着く島

大隅の風土と歴史を紹介していきます

サツマイモの収穫(2024.07.22)

2024-07-22 10:19:55 | おおすみの風景
3日前、食卓にサツマイモの蒸かしたのが載った。

それほど立派な芋ではなかったが、結構甘い。妻に聞くと「茨城産」とのこと。

鹿児島産ではなかったので驚いた。

茨城県もサツマイモの産地で、特に有名なのが「干し芋」だ。関東で暮らしているとおやつによく出されるのが干し芋で、他県産もないことはないが、干し芋と言えば茨城県産が圧倒的である。

だが蒸かし芋となると生芋が手に入らなければ不可能だ。茨城は鹿児島より気温は低いはずで、そうなると鹿児島県産が出回ったあとの出荷ということになる。

鹿児島産の生芋はまだお目にかからないと言うので「この茨城県産はハウス栽培かもしれないな」と、返すほかなかった。あるいはトンネル栽培か、とにかく露地栽培では気温の高い鹿児島産の出荷が最初だろう。

と、今朝がた、我が家の南に広がる「カライモ畑」でトラクターとは異なるエンジン音がしたので眺めてみると、とうとう始まった。

露地栽培(黒マルチ栽培)の3反ほどある畑にイモの「掘り上げ選別機」がキャタピラー音を響かせながら稼働していた。

長い畝をうまく走りながら芋を掘り起こしては、後ろの人手を介して大きな袋に収まって行く。

一昨年から去年にかけて、サツマイモに「基腐れ病」という細菌性の病害が発生し、かなりの畑でツルが枯れたり、成育が止まったりして収穫が激減した。

焼酎用のイモも不足したらしい。

今年のイモ苗(ツル)は病菌のない親芋のを選び、また畑の消毒と排水を去年の秋のうちから徹底したせいだろう、今年のサツマイモ畑はここ2年で見られた病変は克服されたようで、どこまでも青々とした芋の葉が一面に広がっていた。

ここの収穫は特別に早いようだが、もう少しするとあちらこちらで収穫が始まるだろう。

早期の水稲の収穫も間もなく始まる。

実りの秋という季節感はないが、それでもトンボたちはもう盛んに飛び回っている。

黒潮の大蛇行

2024-07-22 09:38:05 | 災害
今朝の新聞で初めて知ったのだが、太平洋岸をおおむね列島に対して等距離を保って北上(実際には東北東へ)するはずの黒潮の動きに大異変が起きていた。

九州南部の種子島屋久島南岸を抜けた黒潮はそのまま九州東岸を北上し、四国の足摺岬近海を通過し、普通なら点線のように流れる。

ところが2017年から2019年にかけては、次第に四国沖で大きく南下して小笠原諸島の西をなぞるように北上し、そこから元からの流れに復帰するようになった。

さらに2020年からは四国の足摺岬の南からもっと大きく南下し、太平洋上を迂回するように左回りに回って紀伊半島近辺で元の流れに復帰している。

一段と蛇行の度合いが大きくなっているのだ。

新聞の記事によると足摺岬沖で大きく南下し始めるため、九州の豊後水道への暖流が激減し、そのため瀬戸内海では黒潮からの供給量が減り、様々な現象が起きているという。

また黒潮への復帰が千葉県沖で行われたあとも、さらに東北沖方面へ黒潮が北上しており、こちらは寒流を好むサンマなどの不漁を引き起こしているかもしれないそうだ。そう言えば「銚子のサンマ」が大不漁になっていると聞く。

この黒潮の大蛇行は海流の現象としては正確に捉えられているが、その原因(メカニズム)についてはいまだ解明されていない。

大雑把に言えば「地球温暖化」の影響とされるのだろうが、自分的に不気味に思うのが四国沖と紀伊半島沖及び愛知から静岡沖に顕著にみられる黒潮の大南下現象だ。

このあたりの海底にはあの「南海トラフ」「東南海トラフ」が横たわっているではないか。

2017年の頃から海底の南海トラフに何らかの異変が起き、そのために黒潮の急激な南流蛇行が始まったのではないのか。

これが杞憂であればそれに越したことはないが、何にしても不可解な現象だ。