3日前、食卓にサツマイモの蒸かしたのが載った。
それほど立派な芋ではなかったが、結構甘い。妻に聞くと「茨城産」とのこと。
鹿児島産ではなかったので驚いた。
茨城県もサツマイモの産地で、特に有名なのが「干し芋」だ。関東で暮らしているとおやつによく出されるのが干し芋で、他県産もないことはないが、干し芋と言えば茨城県産が圧倒的である。
だが蒸かし芋となると生芋が手に入らなければ不可能だ。茨城は鹿児島より気温は低いはずで、そうなると鹿児島県産が出回ったあとの出荷ということになる。
鹿児島産の生芋はまだお目にかからないと言うので「この茨城県産はハウス栽培かもしれないな」と、返すほかなかった。あるいはトンネル栽培か、とにかく露地栽培では気温の高い鹿児島産の出荷が最初だろう。
と、今朝がた、我が家の南に広がる「カライモ畑」でトラクターとは異なるエンジン音がしたので眺めてみると、とうとう始まった。
露地栽培(黒マルチ栽培)の3反ほどある畑にイモの「掘り上げ選別機」がキャタピラー音を響かせながら稼働していた。
長い畝をうまく走りながら芋を掘り起こしては、後ろの人手を介して大きな袋に収まって行く。
一昨年から去年にかけて、サツマイモに「基腐れ病」という細菌性の病害が発生し、かなりの畑でツルが枯れたり、成育が止まったりして収穫が激減した。
焼酎用のイモも不足したらしい。
今年のイモ苗(ツル)は病菌のない親芋のを選び、また畑の消毒と排水を去年の秋のうちから徹底したせいだろう、今年のサツマイモ畑はここ2年で見られた病変は克服されたようで、どこまでも青々とした芋の葉が一面に広がっていた。
ここの収穫は特別に早いようだが、もう少しするとあちらこちらで収穫が始まるだろう。
早期の水稲の収穫も間もなく始まる。
実りの秋という季節感はないが、それでもトンボたちはもう盛んに飛び回っている。