地方史研究協議会『地方史研究』第432号には、併せて標記の投稿記事も掲載されました。
わが国の地名については、整理の方法によるものの、約26万もの項目が成り立つとされています。地理学者・気候学者である吉野正敏氏(1928~2017年)は、そのなかから「気候地名」を抽出して分析を試み、平成9年(1997)、学生社よりこれをテーマとする単著を発表しました。標記の新刊(吉川弘文館、2024年)は、その単著に菊池勇夫氏の解説を加えて吉野氏の研究を日本史学とも結びつけようと、刊行しなおされたものです。こうして出版された本書の注目点を、簡潔な作文で述べてみました。