神奈川絵美の「えみごのみ」

教えてルシフェル

(前回の続き)

さて、銀座を後にした私の次なる目的地は……


乃木坂にある国立新美術館。
この日は「○○美術館展」といったような大きな企画展がなく
日曜日にも関わらずこーんなに人が少ない。
節電を意識してか、照明も暗くて、
こんな同美術館は初めてだ。


私のお目当ては、着物友の朋百香さんが出品している
こちらの展示会。

サロン・ドトーヌというたいへん歴史ある公募展で
見事入賞を果たしたのだ。すごいなあ


ギャラリー内はこのように、国ごとにまとめて
展示されている。
あまりじっくり観て回る時間がなく残念だったが
作風にはそんなに、お国柄による違いは感じられなかった。
(日本からは、墨で描いた絵の一群があり目を引いたが)

芸術は戦争の絶えなかった時代から
国境を越え互いに影響しあっていたんじゃないかな。


朋百香さんの絵と嬉しいツーショット。
以前、ブログで写真を拝見したことはあったが、
やっぱり実物からは、受ける印象がかなり違う。


「矛盾を抱えた…」とある通り
(これは私が受けた印象に過ぎませんが)
寂しそうなのにあったかい、
苦しそうだけど、苦しい中で調和・安定しているようにも見える。

何だか、自分の中にもあることに気づきながら
直視しようとしていない矛盾を、
絵が示唆しているようにも見えて、はっとする。


ほかにも、興味深い絵はたくさん…
例えばこちらは、高さの違うキューブに描かれた作品。
平面よりも躍動感があるかな。


こちらは日本のブースの一部。
着物は3枚とも大島紬にアーティスティックな染を
施した作品。
津軽のこぎん刺しも展示されており、
着物好きの目も十分に、楽しませてくれた。

今年はもう、会期は終わってしまったけれど、
また来年も、期待しています……!




※余談ですが…
 今回タイトルにした「ルシフェル」は半分直感でつけたものであり、
 本文とは関係ないのですが、
 ウィキぺディア(ルシファーの項)にはなかなか興味深い記載が……。
 結局善なの? 悪なの?

コメント一覧

神奈川絵美
オンブルパルフェさんへ
こんにちは
アート好きには、東京近郊はいいところ、と確かに思います。
このカヅラの帯も、描写とアレンジが素晴らしいですよね。
オンブルパルフェ
http://ameblo.jp/herend-tarte/
モダンなアートと絵美さんのレモン上布いい感じです。
帯がアートな感じですものね。
行きたくてもなかなか行けず、残念ですが、こうやってレポートしていただくので、見つめています。
神奈川絵美
朋百香さんへ
こんにちは
朋百香さんの力作を間近で拝見できて嬉しかったです
そうそう、ほぼシンメトリーな構図が、「矛盾はあるけど堂々と、さらけだしている」潔さもあって好感を持ちました。

私は宗教的なモチーフには馴染みがないのですが、今回、ルシファーをちょっとひいてみて(ウィキぺディアですけど)、語源はルシフェルという良い意味で、今でもルシファ―そのものを良と捉える説もあるんだなーって新鮮な驚きでした。
朋百香
http://www.tomoko-358.com
絵美さま
まあ、すっかりレポートして頂いてありがとうございます。「寂しそうなのに暖かい」そう、そういう正反対のものがこの絵には包括されている気がします。
人間て天使にも悪魔にもなれる、でもそのどちらの部分も自分である事を認める自分、そしてそれを認めた事で生まれる「調和と安定」もう一つ言うなら「バランス」
私が伝えたかった事を見事に感じとって頂いて嬉しい限りです。
でも、もちろん絵は見る側がどう感じてもそれは見る人の自由です。
いろんな感じ方がある方が楽しいですよね。

ルシファーは、善でも悪でもありえるのではないでしょうか・・・?
今回のタイトル、さすが直感冴えてますねぇ。
神奈川絵美
香子さんへ
こんにちは
おお、香子さんも行かれたのですね。いろんな技法、作風があって興味深かったです。
津軽のこぎん刺しも、近づいてじーっと見てしまいました
神奈川絵美
U1さんへ
こんにちは
フェルメール、興味はあるのですが時間がとれず…話題の展示ですよね。
根津美術館も、サントリー美術館もよく行きます。とても好きな場所です。設計者が同じなのですねー。
近年、都心では「和ホテル」とか「和カフェ」が流行りのよう。和テイストはやっぱり心落ち着きます。
香子
絵美さんがいらっしゃる前日に行って来ました
多種多様の作品が並んでて見応えありましたね。
あ~、ワタシ写真は遠慮しちゃいました (^-^;;
撮れば良かったな~残念。
遅ればせながらワタシの方もアップしました。
U1
今は上野でしょうか
http://blog.goo.ne.jp/u11953
おはようございます。
この美術館には何回か行きました。
今は上野、フェルメールの美少女でしょうか。

和服が良く似合う美術館といえば東京では
根津美術館が浮かびます。
サントリー美術館(根津美術館と設計者は同じ)の「和」の展示にも注目しています。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「美術展・工芸展レポート」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事