(故郷に帰っていました)
日本民藝館で観た漆の作品展、一部撮影OKエリアがありましたので
自分の覚書も兼ねて、写真をアップしますね。
まだ民藝という言葉がなかった江戸時代の
漆のお盆や
螺鈿の箱など、手技の妙が光る作品が多かった中
私の関心をひいたのは
卵殻貼。
蒔絵の技法の一つだそうですが、漆作品によく
使われたそう。
私は、江戸時代以降なのかな、と思い込んでいましたが
調べたらなんと、平安時代から使われていた技法とのことで
昔の人の創意工夫、オリジナリティの追求ってすごいな、と
思ってしまいました。
こちらは江戸時代の箱枕。
このデザインってもはや、コンテンポラリーアートといっても
通用するような。
卵殻は、鶏ではなく、薄いウズラの卵が使われるというのも
興味深かったです。
殻を利用するということ自体、SDG’sですよね。
さて、民藝時代にこの技法で名前を残したのは
丸山太郎という方。
何と言うか…
「民藝」のコンセプトを超越しているような…
高貴さすら感じます。
考えてみれば、蒔絵の作家さんは確かに、
民藝にくくられていてもどこか世俗離れした
たたずまいの作品が多いかも(松田権六とか)。
素晴らしく細密な作品を鑑賞した後、
黒田辰秋の塗りが厚く、かつシャープな造形の
漆の家具や器を観ると
何だかほっとします。
漆の工芸展は18日まで。公式サイトはコチラです。
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