とある精神科系の医師に会うため、都心へ。
お友達がご縁つなぎをしてくれました。
着て行ったのは
板締めの藍染小紋に諸紙布の八寸。柿渋染めです。
菊の帯留は祖母の形見。
その医師は、当日の全国紙にも論説が載っていた
知名度のある方で
(すぐには会ってもらえないだろうなあ)と
思いながらメールを送ったら
半日後には返信をくださって。
(診療後、診察室で30~40分お話しができたら)との
心づもりで伺ったら、
「すぐそこなんですが、タクシーに乗りましょう」
近隣のホテルの最上階、
窓際の席、しかも
フルコースを予約くださっていました…。
「いいんですよ。僕もあなたの話をいつか、
記事で使わせていただくかも知れないし」とは
おっしゃいましたが、ありがたいやら恐縮するやら。
ちなみに、ご年代は60代後半。
学生紛争時に青春時代を送り
オフコースや荒井由実が好きで、今でも毎年、小田和正さんのコンサートへ
足を運ぶそう。
話し相手として、
友達には友達の良さがもちろんあるのだけれど、
“プロ”に話を聴いてもらうと、とても新鮮な気づきがあって
例えば無意識のうちに口にしている言葉から、
深層心理や考え方のクセを指摘されたり、
ときにははっきりと「その言い回しはやめた方がいい」と
アドバイスくださったり。
時間もだいぶ過ぎたころ
「ヒーローの条件って知ってる?」
「条件、ですか?」
「3つあるんだけどね。一つ目は『困難な状況にあること』。
アメリカ映画なら例えば、地球外生物が攻めてくるとか、
国際的なハッカー集団が政府のコンピューターに侵入して制御不能にするとか。
ヒーローはまず、そういう困難の中にいないといけない。
二つ目は、『その困難に立ち向かうこと』。これはわかるよね。
敵を倒すとか、問題を解決するとか。
三つ目は、何だと思う?」
「ええっと…。間違っているかも知れませんが…」
「いいよ、言ってみて」
「追い詰められたとき、どこかから助けがくる、みたいな」
「惜しい! 正解は、変身すること。」
「変身…?」
「そう。それまでのやり方じゃだめだ、解決しない、ってなったときに、
ヒーローは変身するの。それでがらっと状況を変えて、解決する」
「なるほど…!」
そこで先生、私を見て、
―あなたは、“それ”をしたわけだから―
帰宅後、御礼のメールを送ったら、
翌日には返信がきて
昨日は有意義な時間をありがとうございました。(略)
もともとのエネルギー、センス、論理力、そのすべてが
あっての今の状態があるのだと思います。(略)
今は、“言葉”が何よりの財産。
自分にとって力になる言葉をたくさん浴びることが
自信や幸福感を高める助けになっていて。
まわりまわって自分が発する言葉や文章も
誰かに対してそうなったらいいなあという願いも込めて。
コメント一覧
神奈川絵美
Medalog
神奈川絵美
神奈川絵美
朋百香
香子
最新の画像もっと見る
最近の「着物deオフタイム」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2009年
2008年
人気記事