命のかたち心のかたち つちびと 可南'Sギャラリー

記憶にない本

本の整理を進める中で

自分が買った記憶がなく、どなたかに頂いた記憶もない本が何冊かあった

 

その中の一冊に

様々な「心」を感じられる詩や歌、言葉などを集めたものという前書きの本があった

タイトルは『心の詩』

中には、山頭火や宮沢賢治、八木重吉など私の好きな作家の言葉も選択されていた

 

私が買ったのか

どなたからか頂いたのか

まったく記憶にない

 

だけど・・かつて読んだ時なのだろうか

いくつかの言葉に線が引かれている

 

たとえば・・尾崎 放哉(おざき ほうさい)の

入れものが無い両手で受ける

慕鳥

とか

 

八木重吉の

想い出をひとつひとつとり出し

ぬくい日ざしの中で卵のように抱いてゐた

 

 

山頭火

生えて伸びて咲いている幸福

 

 

山村慕鳥の

 

しっかりと

にぎってゐた手を

ひらいてみた

 

ひらいてみたが

なんにも

なかった

 

しっかりと

にぎらせたのも

さびしさである

 

それをまた

ひらかせたのも

さびしさである

 

 

 

尾崎亀之助

つまづく石でもあれば私はそこでころびたい

 

 

宮沢賢治

いちばんのさいはひに至るためにいろいろのかなしみもみんなおぼしめしです

 

 

他にもいくつかの言葉にに引かれている線

この鉛筆の線を引いたのは私か?

哀しいくらい記憶にない

 

だけど・・もし新たにいくつかに線を引くとしても・・同じ場所に線を引くような気がする

ということは・・

かつての線も私の仕業か

 

言葉って・・なんてせつなくて美しいのだろう

 

そして・・かつても今も

同じ言葉を選ぶだろう私は

同じようなものを探し続けているのだろう

 

せつなくて 哀しくて 本当の意味でうつくしいもの

 

つちびとの姿が・・そこに重なる

 

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★ おまけ


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