金沢の観光スポット体験レポート その404(No.631)
◇井上靖の下宿部屋「櫻畠楼(さくらばたけろう)」①
井上靖は昭和2年(1927)年に旧制四高に入学、卒業ま
での3年間を金沢で過ごした 。下宿先は旧桜畠6番丁
(現寺町3丁目)にある木造2階建ての建物で、井上靖
は自伝小 説「北の海」に登場させている。晩年に訪れて
懐かしんだこともあったという。井上靖が 過ごした2
階の部屋も、当時のままとなっている。
■写真は玄関
居住者が昨年亡くなり、空き家となっていたが、近所で
「寿司割烹小 林を営む松田隆さんが、井上靖ゆかりの地
として残そうと購入したもので、建物は「櫻畠楼」 と名
付けた。
見学は無料で事前予約は必要 。
寿司割烹「小林」(076)241-9054(代)
■写真は井上靖(ホームページより)
○井上靖(明治40年~平成3年)
北海道旭川で生まれ、天城湯ヶ島、三島・沼津で18歳ま
で過ごした。沼津中学(現・沼津東高校)時代には、文学
へ目覚めるきっかけとなる友人たちと出会い、金沢の四高
で詩作を始め、京都帝国大学を卒業後大阪毎日新聞社に入
社。小説『闘牛』で第22回芥川賞受賞、文壇へは昭和25
年(1950)年43歳デビュー。現代小説、歴史小説、エッ
セイ、自伝的小説、シルクロード西域関連の作品、詩集な
ど創作、その軌跡は「山脈」と讃えられ、人間の本質を優
しくとらえた井上文学、時を超えて愛されつづけている。
■写真は玄関
■写真は階段
■写真は説明する松田隆店主
■写真は座敷(8畳)
■写真は縁側
(つづく)