会場ではクスクスと笑い声が。
動画をご覧下さい | <script type="text/javascript" src="http://www.flipclip.net/js/969f163228fa070858be85cb722b00e0" ></script><noscript>魚説法 Powered by FlipClip</noscript> |
摂津国兵庫の浦の漁師がにわか出家となり、旅に出る。途中で会った男(施主)は持仏堂を建立して住持を探していた。さっそく施主は出家を連れて帰り説法を頼む。経を知らぬ出家は漁師上がりなので魚の名を連ねてごまかそうと説法を始める。そのうちに施主も気づき文句をいうと、なおも魚の名でからかうので、怒った施主に追い込まれる。和泉流住持が外出をし、留守番をしていた新発意が施主に説法を頼まれる。布施ほしさに出かけた新発意は、浜辺育ちなので魚の名を並べて説法をする。
「いでいで鰆(さわら)説法を述べんと、いかにも鱸(すずき)にすすけたる」(大蔵)、「かやうのめでたい御代によも鮑とぞ」(和泉)など、魚の名づくしで仏法を説くのが聞きどころの小品。「何々づくし」の文章は日本文芸の伝統のひとつ。