かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

古代九州探訪の旅その20 板付遺跡

2012年09月05日 | Other Western Japan

ようやく、7月の九州の旅のレポートも最終回。



板付遺跡の石碑。前日は、クローズしていて、この石碑だけ見た。
2回目もやはりクローズだった。奥に見えるのが、たぶん資料館。



看板が他にもあったので、撮ってみた。なかなか手作り感あふれる看板。



こちらは、ちょっと立体感がある。当時の、農耕具も。



その横には、当時の水田を再現した水田が。奥に見えるのだが、入れなかった板付遺跡。
そして、帰ろうとしたら、遺跡内に、鍵締めをしているお姉さんを見つけ、頼んでみたら、ちょっとだけ入れてくれた。
4時半に鍵を閉めているそうだ。



遺跡内にも、遺跡の立体模型が。



環濠跡も残る。門番の方によると、元は、もっと深かったが、危ないので、少し浅くしたそうだ。



遺跡の様子。竪穴式住居がちょっとあるのみで、あとは、原っぱ。
門番の方によると、ここでは、住居跡は見つかっていないという。お寺が建てられていて、その際に、住居跡は、なくなってしまっていたのだという。
ただ、水田や。環濠の跡は残り、発掘された土器類から、弥生のごく初期、もしくは、縄文後期の水田と推定され、日本最古の水田として有名になった。



竪穴式住居の中に入れるかとお聞きしたら、連日の大雨で、今は難しいという。
ご覧のとおり、かなり傷んでいるが、予算の関係で、修復できないという(泣)。
資料館を見ていくかと聞かれたが、時間外がかさむと申し訳ないので、遠慮した。
どんな土器が発見されたのか、興味はあったが。

板付遺跡から、福岡空港まで、すぐ。
宮崎県、大分県に入れなかったのは、想定外だったが、その分、福岡県、佐賀県を、じっくり見れて、その大陸との近さ、膨大な発掘物、神話にちなんだ神社の多さに、あらためて、この地の重要性を知った旅だった。

トーハクで、10月から古事記展が始まるが、そっちは、やはり出雲中心かな?

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古代九州探訪の旅その19 宇美八幡宮

2012年09月04日 | Other Western Japan

まだ、7月の九州の旅のアップが終わっていなかった。残り2回。

元寇防塁というところにも、行きたかったのだけど、フライトの時間も気になるので、最後に空港に近い、昨日入り損ねた宇美八幡宮と、板付遺跡に行くことにした。



宇美八幡宮は、応神天皇が生まれたところと伝えられ、”宇美”の名も”生み”から来ているという。そのため、安産信仰の伝説がある。
手前が、昭和の鳥居で、奥が元禄の鳥居。



土砂降りの後で、人出は少ない。



立派な社殿。安産祈願の参拝の方もいらっしゃた。



社殿の奥に、子安の石があった。安産祈願の小石が積まれている。



御神木も多くある。これは、衣掛けの森。応神天皇をお産みになった時、産衣を掛けたという。



産湯水。応神天皇が、産湯につかったという。ここも、安産祈願の場所。



神宮皇后を祀った聖母宮。この付近も、神話ど真ん中という感じ。



湯蓋の森。応神天皇がお産まれの時、枝葉が茂繁り、湯船の上に、蓋のようになったという。

町立歴史民俗資料館もあったが、こちらは、いまいちだった。こっちが、流石に疲れた
いたせいか。土砂降りの高速を走ってきたので、結構神経を使った。

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知られざる大英博物館 日本

2012年09月03日 | Books


本書は、先日出たばかり。放送を見た時の話は、前にしたと思うが、驚いた。
本書は、その裏話も含めて、きれいにまとめてくれていてうれしい。

もともとこの大英博物館シリーズで、エジプト、ギリシャまでは当然として、次に日本が来る意外性があった。本書によると、3回シリーズが決まっていて、3回目は南米を予定していたのだが、何と担当者が経費節減で1人しかいなく断念。日本になったという。
取材中も、職員のストがあったということで、どこもかしこも財政難だ。
大英博物館の場合、入場無料を貫いているので、ちょっと料金をとれば、すぐ解決するとは思うのだが。

大英博物館に日本のものがあることさえ知らなかったのだが、800万点の収蔵品の内、3万点が日本のもので、日本コーナーの展示もあるのだという。

ただ、このガウランドの収集品は、まだ研究が進んでおらず、今回のプロジェクトは、画期的なものだったようだ。

このガウランド氏。明治初期に、近代日本へ貨幣鋳造技術を伝えるため来日し、当初3年の予定が、20年近くとどまり、日本各地の古墳を研究した。発掘したものは、少ないが、多くの古墳を訪れ、貴重な記録に残した。今は、宅地になってしまった古墳もある。
何故、当時まだ注目されていなかった古墳の研究としたのか。当時、シュリーマンがトロイを発掘する等、古代史ブームだったkとが背景にあるらしい。母国イギリスに、巨石文化があったことも一因かもしれない。

彼は、帰国後、日本での研究成果をまとめ発表すると同時に、ストーンヘンジの復元にも貢献したのだという。
当時の彼の研究が、イギリスでも、日本でも、極めて貴重なものになっている訳だ。

巨大古墳が突如消えた謎に、本プロジェクトは取り組んでいるが、巨大古墳末期の丸山古墳の発掘結果から推論している。
丸山古墳の石室は、横穴式だが、円墳部分の中心より、ずいぶん手前に石室がある。本来、円墳の中央部の下にあるはずなのだが。
この事実は、丸山古墳が、たまたま大雨で、石室が開いたことにより、再確認された。

石室は、元々円墳部分の中央部の地下に作られていたが(竪穴式)、大陸より、より大きな石室が作れる横穴式が伝わった。ところが、巨大化した日本の古墳には、その横穴式を作るのが困難であり、巨大古墳が作られなくなったという推論である。
その後の、古墳を見ると、説得力のある仮説のように思える。

当時の発掘資料、発掘物、古墳写真、研究資料など、イギリスできれいに保管されていたことに感謝したい。
最近、このようなお宝の返還請求が盛んだが、逆に感謝すべきと思う。特に、ガウランドさんは、考古学の基本をも、日本に伝えたのだから。
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ピーター・バラカンのわが青春のサウンドトラック

2012年09月02日 | Books



今日は、所用で、宮城県に行ってきた。
朝、東京駅で、おにぎりでも買って、車内で食べようと思っていたら、おにぎりやのファーストフード?を発見。
牛たんおにぎりと、まつたけおにぎりを、その場でいただいた。
おにぎりは、持ち帰りという常識を覆した??

宮城県は、まだ、震災の傷跡がそこここに。
そもそも、仙石線とか、常磐線とか、まだ復旧していない(復旧工事をしているのかさえ知らないのだが)。
仮設住宅も、ほとんと恒久化しているように見える。
もっともっと、国のサポートが必要だろう。先日読んだ、日本破滅論でも、力説されていたが。

昼は、塩釜の”すし哲”。本店は、初めて。人気店だが、比較的待ち時間は少なかった。
タクシーの運ちゃんによると、観光客が多くなりすぎて....とのことだったが。



塩釜駅には、全国からの支援のメッセージが。

お土産は、いつも白謙のかまぼこと、伊達の牛たん弁当(芯たん)にしている。
白謙は、石巻のメーカーで、震災後初めて行った時、ちょうど操業再開したところで、それ以来、支援の気持ちも込めて。味もよい。
牛たん弁当は、いろいろあるのだが、これが、ダントツ一番。10分ぐらい待たされるが、だまされたと思って、一度どうぞ。



本書については、昨年11月、バラカンさんの講演を聴きに行って、本書にサインしていただいた時に触れた。その時、表紙の写真は、載せたので、今回は、裏表紙の写真。

それから寝かしてあったのだが?、やっと読んだ。
と言っても、結構、字が小さい上に、まったく知らないミュージッシャンのことなども、書かれているので、そこのところは、斜めに読んだ。

それにしても、バラカンさんは、すごい時代に、ロンドンにいたもんだ。
本書の最初のカラー刷りのページに、バラカンさんが行ったコンサートのパンフやチケットの写真が載っている。
64年1月のビートルズ、64年6月のストーンズ、66年5月のディラン、67年6月のジミヘン、67年7月のクリーム。ジミヘンは、あのサージャントペパーズの演奏が初めて行われた時だ。

音楽の世界が激変した時代に、その中心であったロンドンで、こんなにレコード聴きまくって、コンサートの行きまくった!

本書を読むと、まだ学生で、少ない予算で、バラカンさんなりに厳選して?レコード買ったり、コンサートに行かれていたことがわかる。
レコードを買って気に入らなかったら、レコード屋に買い戻してもらったり、コンサートのチケットを入手しても、やっぱりやめようと思ったら、売っちゃったりしている。クリームのコンサートチケットも売っちゃったという。

とにかく、好き嫌いが激しい!プログレは、基本的にだめだったというが、クリムゾンのあの曲や、イエスの初期は、大好きと言い、ツェペリンは嫌いといいつつ、コンサートで大感激した話とか。
音楽というのは、それ自体の良しあしもさることながら、聴き手の環境、状況にもずいぶん左右されることがわかる。

それにしても、バラカンさんのこの体験は、貴重だ。もちろん、ロンドンに当時いた同世代の人の中には、同じ経験をした人が少なからずいただろうが、そのままこの道を進んで、このような形で、世間に披露できるような人は、たぶんほとんどいない。

レディステディゴーという番組に、当時のミュージッシャンが多数出演したことは知られているが、それは、レコードをそのまま放送することが制限されていたことが背景にあるそうだ。本人が直接歌えば、その制限にひっかからなかったという。

そこで、見たwhoや、ジミヘンの衝撃は相当のものだったらしい。ジミヘンはその後すぐライブを見に行った!凄い演奏だったそうだ!

その時代にロンドンじゃなくて、仙台にいた私にとっては、夢のような話が続いている。

マニアックだが、60年代のロック、ブルースに興味のある人にはお勧めできる。プライベートな体験談と言ってしまえば、それまでだが、時代と事象が、本書の価値を高めている。特に、極東の日本のファンにとって。

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ビートルズ解体新書

2012年09月01日 | The Beatles



今日から、9月。崎陽軒さんの季節弁当も、衣替え。



ビートルズのデビュー50周年の本が次々出ているが、本書もその内の一冊。
お馴染み?の中山さんの本。

流石に、たくさん本をお書きになって、やや疲れ気味というか、50周年に合わせて無理やり発刊したというか。

いつもの、ユニークな語り口は、健在だが、解体新書だからと言って、アンソロジーのバージョンの解説本とするのはいかが?それも、私は、読んでいないが、以前出た本の焼き直しらしい。

そういった意味では、本書の読みどころは、限られるのかもしれない。
でも、絶妙の語り口で、面白い。音楽評論家というよりは、音楽エッセイストと考えた方がいいのだろう。

特徴の一つは、一般には聴かれていないアバンギャルドなビートルズメンバーの作品を積極的に取り上げていることだ。恥ずかしながら、私も聴いていないものがたくさん紹介されている。
だからといって、なかなか手を出す気にはなれないのだが。

後は、一般には知られざる裏話。

ビートルズが、デッカの、1962年1月1日のオーディションで落とされたのは有名だが、同じ日のオーディションで、トレメローズというグループが合格していたそうだ。
トレメローズ>ビートルズ?
トレメローズがロンドンのグループで、ビートルズがリバプール出身というところが、決め手になったらしい。

本書の8割が、アンソロジーシリーズの楽曲の(主観的)解説。
楽曲を、”エルビス/クリフ・リチャードにボブディランを足してジョン・レノンを掛け合わせた感じ”などという表現が続くので、やはり、主観的と言わざるを得ない。
それを良しとするか、ダメとするかは、読者次第。私は、それも面白いかなっという感じ。

ローリングストーンズのブライアン・ジョーンズと、GHとの交流とか、アップルビルの屋上でのゲリラライブの原型が、寸前にNYであり、Let It Be の映画監督であるマイケル・リンゼイ・ホッグが、それを知っていた事実などが明かされる。

この事実は、中山氏の本を読んだ読者の指摘で明らかになったという。恐るべし。

ということで、やや焼き直し感があるものの、ちょっとビートルズをマニアックに知りたい人向けの本。
アンソロジーの音源は、ビートルズの曲作りの手法のヒントがたくさん含まれており、”解体新書”は大げさにしても、いろんな新事実が明らかになったことには違いない。

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