横浜の印刷会社 関プリ印刷営業マンのブログ

印刷営業マンの仕事、会社、プライベートなんでもありのブログです。

天地人

2009年06月07日 | SS
今日は日曜日

夜八時は大河ドラマです

ここ近年の大河ドラマなんぞを観ることなどなかったのですが

新潟の上越市には友人がおりまして、少々ゆかりがあるものですから

毎週観ております、

元来、TVドラマや映画は大好きなのでよく観るのですが

画面に向かってついつい“ツッコミ”を入れるのが私の悪いクセでして

「天地人」放送開始から主演の髪型にチャチをいれてみたり(あんな髪型あり?)

キャストの不満を言ってみたり 

家人から「ウルサイだまって観ててよ」の声が毎週日曜日の夜に起こるのです

しかも今後の展開を私の知ってる限りの史実で喋ってしまうものですから

またまた不満が・・・

最近、歴史上の人物をヒーロー化して人気を博しているのだそうですが

主役の直江兼継が今後の展開で えェ~ってことになったら
 (史実ではそうなるハズなんですが  やんないかなァ)

一気に  ってことになっちゃうんでしょうか?

家人には喋んないでおこう

兎にも角にも なんか期待して観てしまいます

ツッコミ所満載で



  まったく関係ないのですが 現在 日本対ウズベキスタンのアジア最終予選
 見ながら書いてます、前半終わって1-0 がんばれ ニッポン

 


祝開港150年横浜市歌

2009年05月31日 | SS
我が日ノ本は島国のォ~♪

最近、我家の子供達がやたらとこの歌を耳元で歌います、

聞けば「横浜市歌」なんだそうです

横浜市民ならみんな知ってるはずの歌なのだそうです

明後日の6月2日の開港記念日にあわせてるんでしょうかねぇ

かく言う私は 秋田県生まれの川崎市育ち、

恥ずかしながら28年以上も横浜市民やってますが初めて聞きました 

先日、私の行きつけの居酒屋で常連の老若男女7人に聞いたところ

全員この「横浜市歌」を知ってました(狭い店で大合唱までしてくれました)

三つ子の魂・・・・・   

80歳の現役ラガーマンの先輩は歌詞の由来まで教えてくれました

かの文豪 森 鴎外 先生がお作りになったんだそうでございます

以前に都道府県の習慣や地域性を紹介するTV番組で

「群馬県民や長野県民は県民歌が全員歌える・・・・」で結構びっくりしたのですが

我が横浜市もかァ こりゃすごい!

でも私のように30年近く市民やってるのに歌えない市民がいるんじゃ

“全員”とはいえないか

こんどじっくり覚えてみます

カラオケにあるかなァ?


あっ それよりダービー・ダービー  っと

都市伝説

2009年05月24日 | SS
だいぶ以前になりますが、
怪奇現象スポットなる場所が一時期流行った頃があります、現在でも都市伝説なる怪奇現象スポットとして度々話題になるのですが、私の体験談をいくつか

いまから25年ほど前に県内を走る国道脇に廃屋となった元病院の建物がありました、

そこはすでに立入禁止となっていて、建物の周りには雑草が伸び放題の荒地になっていました

いつ頃からかこんな噂が広まりました、「地下の手術室(霊安室?)には亡くなったひとの亡霊が出る」

とか「この病院の元院長が金儲けのためにたくさんの人の命を奪い、その怨念が・・・」とか


立入禁止ではあるのですが、怖いもの見たさに夜な夜な若者たちが懐中電灯片手に

忍び込み、「でたー」・「みた~」と言っては騒ぎ立てたものですからそりゃもう

大騒ぎ、マスコミも囃し立てて、しょっちゅうTVなんか来るもんですから県内は

もとより県外からも見学者?が大挙押し寄せたのです、私も怪奇現象?マ二アの友

人に連れられて行ってみたのですが、そりゃもう大賑わい

交通ルールを無視する暴走族がやってきて、きちんと見学?の順番待ちをするわ、

カップルがワイワイキャッキャと楽しそうに大勢出てくるわ、週末になると屋台ま

で出る始末。

さすがの幽霊も出るに出れない状況だったでしょうね、

中に入ると先行者はもちろん、後続者の懐中電灯で、まるでキラキラ光るミラーボ
ールのような明るさ、

さすがに出る!なんて気分ではなかったです。


もちろん不法侵入なので、時折警察が来て、退去させられるのですが、

しばらくするとわさわさ人が集まってくるのです。

現在は建物自体は取り壊され、更地となっています、


もうひとつ、有名な心霊スポットに「○○トンネル」というのがあって、そのトン

ネルの上には火葬場があり、この世に未練がある若い女性の幽霊が出る、

とかタクシーがここを通ると後部座席に居たはずの女性客が突然いなくなったとか、

(なぜか必ず若い女性なのが不思議ですが)という噂が広まった頃があります、

前出のマニアの友人に連れられて夜中に眠い目をこすりながらそのトンネルを何度

も往復しました、

が、もとより霊感だとか金縛りだとかお化け・妖怪などの類にはおよそ無関係な私

にはさっぱり

  ただ通り過ぎる車の排気ガスをたっぷり吸って気持ち悪くなった

だけでした

現在このトンネルは普通に通れます

ついでにもうひとつ

そのマニアの友人に連れられて今度は「○○○ヶ池」なる心霊スポットに行ったのです

ここにはその昔処刑場だったとの話、夜な夜な浮かばれぬ魂が・・・・

一晩中ながめてみましたが、サッパリ それどころかあまりの寒さに風邪ひきました

現在この池のそばにある甘酒で有名な茶屋がリニューアルして繁盛してます、行ってみては如何?

印刷四方山話⑥

2009年05月17日 | SS
さてさて、今回の印刷四方山話はここ横浜の印刷に関するお話。

横浜は言わずと知れた国際貿易港の一つ、


今年は函館と同じく開港150年となるのですが、ここ横浜が海外貿易の拠点となっ

たきっかけのひとつに “生糸” があげられます、

明治時代の横浜はこの“生糸”の一大集積地だったそうです、

現在の国道16号線、別名「八王子街道」はその名の通り、八王子や多摩地域から

“生糸”つまりは“シルク”を運ぶ主要幹線道路でした

(一説には日本のシルクロードとも)、

そしてこのシルクを使った加工品の製造も盛んだったそうです、横浜製のシルクの

スカーフは当時、外国人達に人気があったそうです、現在でも“横浜スカーフ”と

いうブランドで専門店もあります、

このシルクのスカーフの加工の一つに“捺染”という染色作業があります、この

“捺染”は染め上げたシルク生地を川などの流水で洗う作業があるのですが、ここ

横浜では港に近い「大岡川」や「中村川」などの流域で行われていたそうで、現在

も上大岡近辺に“捺染”工場があるそうです、(現在は川ではなく恐らく機械洗浄

だと思われますが)


ここまで来て “んで、印刷とどう関係あんの?” ってことになるのですが、実

はこの“捺染”工場、 ファッションの多様化や海外の安い製品などに押されてだ

んだんと工場は減少していきますが、その工場跡地に入ってきたのは 印刷工場 が

多かったようです、なぜならば我々の印刷には「水」が欠かせないからなのです、

(なぜ水が必要なのか詳しく知りたい方は是非当社見学においで下さい、いつでも

大歓迎です)


そのため多くの印刷業者は水の供給が容易で、なおかつ排水が可能な川の流域を好

んで工場を建てたり前出の捺染工場の跡地を利用したのです。


現在も多くの老舗の印刷工場が河川流域に多いのはそのためです、(横浜以外では

東京の神田川界隈のお茶の水や飯田橋近辺・多摩川界隈の川崎や大田区など)


もっとも高度経済成長期以降は河川への排水は皆無となり、環境に配慮した工場が

ほとんどです、弊社も環境に配慮したシステムを導入しております、是非見に来て下さい。

キャンプ

2009年05月10日 | SS
印刷についてつらつら綴ってきました「印刷四方山話」ですが、今回は連休中なので一休みさせていただきまして、私事で恐縮ですがこの休み中の出来事を一つ

今年の春先、思い立って「GWはキャンプに行こう」と家族に言うと

「トイレが汚いからヤダ」

「虫がいるからヤダ」

「テントじゃ寝れない」 etc

  んな事言ったってキャンプっていうのはそういうものなんだよ

「じゃ行かない」


・・・・・・・・・・(いくらETCが¥1000だっつったって混むだけじゃん、しかも運転すんのはお父さん一人だし、それにお父さんは人混みがきらいなんだ だからTDLだとか映画だとかナントカ祭りとかに行くのはヤダし、家に居ればどうせ“どっか連れてけ”っていうじゃんか、たまにはお父さんの行きたいところへ行かせてクレー)

てな訳で、一計を案じた私は4月のとある休日に「お花見に行こう」と誘い出し、山梨県のとある山村へ車で出かけたのです、
綺麗な桜を観て、手打ちそばを食べて、ルンルンで楽しそうな家族を乗せて・・・・・


やがて道は急な山道へ・・・
そして道は未舗装路になり、車一台がやっと通れる崖っぷちの道へ・・・・・



ガタゴトガタゴト

「おっ お父さん! どっ どこ行くの? こっち側谷だよォ~落っこちたら死んじゃうよォ」

「おいしい湧水を汲みにいくだけだよ! タブン・・・」



ガラゴロドン!!ヒャ 目の前に落石が・・・・(小さくて良かった)

「怖いよォ もう帰ろうよォ~」(泣き叫ぶ末娘)

「もう少しだから、大丈夫だよ」

「カーナビに道ないよ?なにがあんの?」(妻)

やがて森を抜けた先に広い場所を発見、

そこには小さな建物が・・・・小さな看板に「○○キャンプ場」とありました

「ここ何ィ?」(半べそ)

「キャンプ場!お前達もきっと気に入るからさ、なっ!GWはキャンプしよ?とりあえず見学しよ?なっ?今日は下見だけだからさ」(必死に家族を説得する自分)

実は数日前にWebで検索した結果、家族の希望にかなうキャンプ場を捜しあてたのですが、本当に家族が気に入るかどうか下見にきたのです、

標高1000m前後の高地は蚊はもちろん、時期的にあまり虫が多くはないはずですし、

最近のキャンプ場はトイレが綺麗で、ウォシュレットまであるところが多いうえに

シャワーやお風呂まで(所によっては温泉だったり)完備しているところまであるのです、

私が10年以上前によく行っていた頃とは全く様変わりしてるんですねェ

キャンプ場のオーナーに聞いてみると

最近はキャンプというより“自炊の宿”感覚なのだそうですよ。

家族が嫌がるテントが無理なら“バンガロー”でも・・・と思っていたら

最近は“バンガロー”ではなく、“コテージ”というんだそうですよ、

せっかく道無き道?を来たのに、なんか私のイメージしていたワイルドな

“キャンプ”のイメージが・・・・・・・・

ログハウス風のその“コテージ”やらいう建築物を見ながら

「ねェねェお父さん、ここ泊まりたい!すごいきれい」と娘

「また今度ね」(完全に自分のイメージと異なることに違和感を覚えてイジケる私

「今度のGW一日だけ空いてますよ」(オーナー)

(ゲッ  余計なことを・・・)

「ヤッタ~ ねェねェお母さん、ここならキャンプするの楽しみだね!

しかたがない、せっかく家族が賛同してくれたのだから・・・

少なくても飯盒炊爨とかBBQくらいのキャンプらしき事はできんでしょ、

とロクに確認もせずに期待しつつ 家族にはいくつか条件付き(DS・携帯禁止)で

行くことにしたのでした。



が・・・・・・・・・・・・・・・・・










GW連休のとある一日、再びそのキャンプ場に着いて 愕然

森に囲まれたその“コテージ”たらいう建物入り口横には

前回下見に来た時には無かった巨大な箱が・・・・ なんじゃこりゃとよく見ると

“HITACHI”ecoのシールが貼られたドアが二枚の“冷蔵庫”



その瞬間、私の右肩から滑り落ちたのはたくさんの食材と

よ~く冷えるように氷や保冷剤がパンパンの30ℓ入りクーラーボックス・・・・・・・・・

フエェ~ いらなかったじゃん

さらにその冷蔵庫の上には家で見慣れたま~るい物体が・・・・・

近づいてみるとそこには“象”の印が・・・・・・


(シールにはご丁寧に“かまど炊き”だって)

その瞬間、私の右手から20年愛用の“飯盒”が・・・・・・・
     大きな音とともに転げ落ちました

きっとおいしく炊けるんだろうなぁ

 なんたってかまど炊き風だもんなぁ 
   
   フッ

しかもカセットガスコンロまであるし・・・

(レトルトカレーにすりゃよかった・・・)

 綺麗なシンクも・・・(水汲みしなくていいんだ・・・・)





先に入室した子供達が私を呼ぶ声が

呆然とする私は“そうは言ってもここは山の中、得たいの知れない虫でもいたのだ

ろう、ここは父親の威厳をもって退治せねば・・・と、意気込んで入っていく

と・・・・

子供達の前には整然と並んだまっさらのふかふかの“布団”が・・・・・

近づいてみるとタグにはお馴染みの「西川」の文字・・・・・

その瞬間、私の背中に担いでいた“寝袋”が・・・・・・・

  とたんに重くのしかかってきました。

こりゃ今夜はよく寝れそうだなー 

ヘッ

我にかえって私の脳裏に浮かんだのは、アルファベット2文字、

もしくはカタカナ3文字のあの家電製品、

毎日朝から晩までしゃべってる電動紙芝居機。電子受像機。


まさか、まさか、あれはあるまい、あるわけない、あってたまるかァ(心の叫び)

ここはキャンプ場だぞ、山の中だぞ、

清流のせせらぎを聞きながらのんびり過ごせる場所のはず、

朝は鳥のさえずりで目が覚める心地よい場所    のはず

まさか・・・・・・・

あッ そーいや、さっき管理人室の屋根の上にパラボラアンテナらしきものがあったなァ

いやいや、仮にあったとしても見なければいいんだ、そう、

冷蔵庫も炊飯器も布団も使わなければいいんだ・・・・・・

せっかく、せっかく・・・

買いそろえたキャンプ道具が・・・・・・・・

「いいじゃん、貸別荘に来たと思えば」

家内の一言で私の中のなにかが終わりました。

ここはキャンプ場ではなくて「貸別荘」なんだ、

そうそう・・・・・・


きっとそうなんだ

こんど辞書で調べとこう、キャンプの意味・・・・・・・は「貸別荘」

日本にはきっと私の理想とする「キャンプ場」は絶滅したんですね







追伸、TVは結局なかったです。


釣りバカ

2009年05月03日 | SS
日本一有名な釣り船といえば、太田屋さん 「釣りバカ日誌」でお馴染みですね、当社から車で5分くらいの金沢八景の野島から出ています。
GW期間と夏休み期間はファミリーフィッシングと題して親子・カップルなど二人一組で五千円(道具・エサ付き)のシロギス五目をやっています、わずか二時間ですが毎年楽しみでワクワクしています、
今年も父親に似て釣りバカ?な我が家の長女を連れてイザ 釣りバカ対決!


結果はシロギス3対3+イシモチ1の引き分けでした



印刷四方山話⑤

2009年04月26日 | SS
印刷のメディア登場や歴史などを綴ってきましたが、今回はちょっと硬く印刷と国際社会について一考、
世界的に印刷技術のレベルの高さを比較する基準の一つに“お札”があります、
日本では通称“お札”と呼ばれている「日本銀行券」を印刷しているのは“独立行政法人国立印刷局”だけがこの「お札」を印刷しています、(硬貨は“財務省造幣局”が製造しています)一般の印刷業界ではもちろん、コピー機やスキャナー機などで複製・使用でもしようものなら即、逮捕!となりますし、偽造防止の為の特殊印刷や加工技術を用いているので、
「お札刷って!!」
なんて注文はどうかご勘弁ください・・・・

でもこの日本のお札の印刷技術は世界一との評価もあり、さらには偽札を見抜く技術も世界一なのです。
衛星だかミサイルだか判らない物体を日本上空に打ち上げた“北のあの国”は世界経済を混乱させようと米100ドル紙幣の偽札造りのために日本人印刷技術者を拉致したとの説もあるぐらい。
日本の印刷技術は世界経済を左右する!(ってほど大袈裟でもないですが)

でもこの偽100ドル札の精巧な偽札印刷技術は日本の技術を駆使していても不思議ではないかもしれませんね、なぜならこの偽100ドル札を偽物と鑑定したのはアメリカでもEUでもなく日本の「松村テクノロジー」という日本の会社だそうです、日本の印刷技術は(お札に限っては)間違いなく「世界一」でしょう、

印刷四方山話④

2009年04月19日 | SS
印刷の歴史やメディアの登場などを紹介してきましたが今回は印刷素材の「紙」について一考・・・
江戸時代の“紙”は貴重品の一つだったそうで、使い終わった障子紙や半紙などは現代でいうリサイクルをしていたそうです、
「古新聞、古雑誌ィ~」と言ったかどうかはわかりませんが、古紙回収の業者が居て、集めた古紙を大きな釜で煮沸してから再生していたそうです、このときに煮えたぎった釜が自然冷却するのを待つ間に職人たちは近所の遊郭に出かけて時間つぶしをしました

「毎日のぞきに来るのに、ひとっつも遊んでってくれないじゃあないの」
「すまねェなぁ いま仕事中なもんで また来らぁ」
「仕事中って 一体何の仕事なんだい?」
「えぇ~っと 紙屋さんの冷やかし・・・」
たしかに“冷やして”ますからねェ この事から その気もないのにそのそぶりを見せることを
゛冷やかし“となったんだとか・・・・
今でいうとさしずめ「うぃんどうしょっぴんぐ」ってとこですかね

印刷四方山話③

2009年04月12日 | SS
横浜に根岸森林公園という大きな公園があります、
元々は戦前に付近に居留していた外国人達が作った競馬場だったらしいのですが今は文字通りの森林公園として横浜市民の憩いの場所となっています、
しかしこの場所が印刷と大きな関わりがあるのをご存知の方は少ないでしょう、
かく言う私も人伝に聞いた話ですから確証はありませんが・・・

太平洋戦争時の1943年にかの根岸競馬場(横濱競馬場とも呼ばれる)は日本海軍の管理となりますが、今も残るメインスタンドは当時としては珍しい頑強な造りの立派な建物だった為と、高台にあったことから通信に都合が良いとのことから軍がこの場所に軍の機密文書を印刷する施設として利用しました、実際には当時西洋式の“手帳”の印刷で名を馳せた「文壽堂印刷」という会社が赤紙と呼ばれた『召集令状』や軍司令部の暗号文書をはじめとする大量の印刷物を作っていたらしいです、そして敗戦とともに連合軍(主にアメリカ軍)に接収されますが、こんどはGHQ(連合国総司令部)が機密文書の印刷をするために再び「文壽堂印刷」が機械や人員をそのままに印刷し続けました、現在では「文壽堂印刷」は無くなり、競馬場跡地は前出の森林公園となりました、現存する建物は立ち入り禁止のため内部がどうなってるのかわかりませんが、ひょっとすると時代の流れに翻弄された印刷技術者たちの足音が聞こえるかも・・・・・。

印刷四方山話②

2009年04月05日 | SS
前回に続いて映画と印刷の一考・・・・
1978年公開の松本清張原作の同名映画「鬼畜」、読むからにおどろおどろしいタイトルですよね
昨年惜しくも亡くなられた名優 緒形拳が演じる経営難に苦しむ印刷会社の社長がある日突然“隠し子”を引き取ることになるが、正妻との確執から「鬼畜」と化し、断崖から子供を投げ落とす
しかし、死んだはずの子供は生きていた・・・・
父を庇い、自分の命を断とうとした父の名前も自らの名前も名乗らない、
やがて警察が犯人である父親を捜しあてる、その証拠となったのは子供が握りしめていた「石」の欠片・・・・

昭和の初め頃から続く「石版印刷」を知っている方なら察しがつくでしょう、主人公が子供を投げ落とす前に「石版印刷」の職人だった事を伝え、石版磨きの石の欠片を子供に渡していたのです、

劇中では当時すでに衰退していた「石版印刷」がきっかけとなり、犯人が捜しあてられるのですが、実は現在でもこの「石版印刷」は先日紹介した「活版印刷」とともに技術継承されているのです、一部では“リトグラフ”という名前で製造しています。
レトロなメンコや古いお酒のラベルなど色が微妙にズレている印刷物を見かけたことないですか?  あれです
この映画は人間の奥底に潜む「鬼畜」を描いているのですが、私個人としては印刷関係者の一人として中々感慨深い映画でした。