以下の記事は,過去に掲載したものです。
こんにちは。
古神道家にとって白山を崇拝しない人は居られないでしょう。
上の画像は,古神道の聖地である白山で御座います。わたしにとっては,七色の柱が立つ,思い出深い場所でもあります。このブログでも,これまで白山と菊理姫神さまや白山ヒメ神社・平泉寺白山神社を記事にさせて戴いて参りました。白山は,古神道だけではなく,現在の神社神道でも北陸地方の人々の信仰の対象となっているまさに御神体でもあるのです。たとえば,全国の縄文時代の集落では,ほとんど白山菊理姫神をお祀りします。この辺りを研究されると古代の日本や古事記や日本書紀に記載されている神武天皇以降の歴史の事実が解かると思います。なぜ,太古の縄文人は菊理姫神をお祀りしていたのか?大変,興味深いことであります。
菊理姫神さまは「和」の大神さまです。
白山は,縄文時代「以前」の超古神道の聖地と考えて戴ければと思います。
以下,古神道入門 神ながらの伝統より。小林美元 著
第3章 神々の系譜から一部抜粋。
朝鮮半島にも縁深いスサノヲノミコト(須佐之男命)
スサノヲノミコト(須佐之男命)は出雲の大社(おおやしろ)にお祭りされるだけではなく,熊野の神様ということで尊崇を受けています。熊野は三つに別れていまして,和歌山県紀ノ国の熊野本宮大社と速玉(はやたま)大社,そして那智の那智大社の三つに祭られていますが,この熊野の神様の活動領域というのは非常に抜きん出ておられます。
古代においては,イザナミノカミ(伊耶那美神)が亡くなられて,島根県・鳥取県・広島県の三つの県境にある比婆山(ひばのやま)にイザナミノカミ(伊耶那美神)をお祭りしたと伝えのられる伝承と,熊野の花の岩屋に葬ったという伝承と二つあります。現在でも花の岩屋では,毎年春には花をもってイザナミノカミ(伊耶那美神)をお祭りするという行事が盛大に執り行われています。つまり熊野の神様スナノヲミコト(須佐之男命)は,イザナミノカミのご系統として,出雲地方と紀国の両方にその源流が仰がれるわけです。
八百万の神々は,それぞれのお役割によって世界を分掌してお治めになられています。世界を分掌して治めるということで有名な神話として,イザナギとイザナミの黄泉平坂のことが伝えられています。
この黄泉平坂で二柱の神様の仲取り持ちをなさったのが,加賀の白山のククリヒメノカミ(菊理姫神)です。地下の世界はイザナミノミコトがお治めになられる。地上の世界はイザナギノカミがお治めになられる。ククリヒメ(菊理姫神)がその取り持ちをされて,地上と地下をお治めになる神々の分掌をお定めになられたということです。
ですから白山のククリヒメ(菊理姫)は,イザナギノカミとイザナミノカミの二柱の御神徳を備えている神であると白山には伝えられています。朝鮮半島と中国大陸との国境に白頭山という山がありますが,この白頭山の神々の世界と,加賀の白山とのつながりというのは,神代の昔から非常に深い幽契がありました。
その証の一つとして,朝鮮半島ではスサノヲノミコト(須佐之男命)を牛頭天王として崇敬され,またスナノヲ(須佐之男)を祖神としてその家系を大事にしておられる人達もたくさんおられます。日本でもスサノヲノミコト(須佐之男命)から出られた家系の方々はその家系図を大切に持っておられます。とにかく白山と白頭山はたいへん縁の深い御山ですし,熊野の神様スサノヲノミコト(須佐之男命)の活動領域がいかに広大であったかをも物語るものです。
以上
今日の掲載記事は意外に感じる方々も多いと思います。なんと言っていも北朝鮮の象徴として名高い白頭山が日本の神さまと縁が深いと言われても中々,信じることが出来ないと感じると思います。しかし,小林先生の著書の中にも書かれているように現在でも朝鮮半島で暮らす人たちの中に,スサノヲノミコトを家系の祖神として大切にお祀りされています。古神道家でもあった小林先生の著書ではスサノヲノミコト「須佐之男命」と書かれていますが,私はスサノオノミコト「素戔嗚之尊」と云った方がしっくりします。
この表現の違いを深く考察したことはありませんが,おそらく実在した「人格神」としての象徴とエネルギー体「神霊」としての表現の違いから来るものと解釈しています。それはそれとして,日本神話ではスサノオノカミは手におえない乱暴者として書かれています。そして最後には,神々の世界「高天原」を追放されてしまう程であります。しかし,この内容は・・・。誤りです。本当のスサノオノカミ「素戔嗚之神」は,とても心優しい神さまで,すべての罪と穢れを背負い込む非常に尊い大神さまで御座います。
たとえば,スサノオノカミは,高天原でアマテラスオホミカミ「天照太御神」が大切にしていた田畑を汚したと云うことが神話にも書かれています。しかし,普通に考えて見れば,この田畑を汚していたと云う行為は誤りで,馬を引き肥料をまいて田畑を耕していたのです。農家をされている方であれば昔の田畑の肥料を御存知であろうと思います。それを高天原の神々が勘違いをしてしまい,スサノオノカミがアマテラスオホミカミが大切にしている田畑を汚しているとしてしまったのです。つまり,単なる勘違いなのか?それとも悪意なのかは,神話を学ぶ私たち自身がどう考えるかです。この高天原におけるスサノオ物語はとても勉強になります。
ここでも事実とは何か?真実とは何か?を教えてくれています。
素戔嗚之大神さまは,藍足袋衆(スサノオブルーのチルドレン)の親分です(笑)。
大道とは太陽の道為り。即ち,これタオと申す。by 老子。