寝ても醒めても

残業 金曜の夜　八時半
今日が約束の日じゃなくて良かった。
カオリです。
＊＊＊


先日、
足が冷えてしまって眠れそうになかったので
既に眠りについているダリンのベットにもぐり込んで
足を温めようとした。
よっぽど嫌だったのだろう、ベットの端まで逃げるので
「冷たくて眠れないの～」と、またピトリとくっついた。


途端、
「あのさぁ、寝てる人にやることじゃないだろう？」
と静かに、でもマジ声を出すので
大袈裟にビクッとしてから、そりゃそうだと思い
そぉーっと体を離すと
「あぁ～起こされちゃったから一応言ってみただけ。
ホラ、こっちおいで」
と布団をはぐって入れてくれた。



翌朝、
ギリギリに飛び起きた私に
セットしておいた洗濯機の中の物を干す時間など
到底なかったので
あとは干すだけよとカゴに入れて、ダリンに託す。
（私が出掛けた後にダリンは起きるので
顔を合わすのは夜だけ）


仕事を終え、帰宅すると、やはり洗濯物は
きちんと干されている。

ダリンが帰ってきたら
お礼とお詫びを言わなければいけないな。
と思って
ダリンの顔を見るなり、甘え声で
「お洗濯物ありがとう。
昨日は起こしちゃってゴメンナサイ。テヘ♪」
と言ったら
「昨日？起こした？」
と通じない様子。
怒ってたけど、おいでって言ってくれたことを話すと

「俺は寝てても気を使ってるんだな～」

と、自分にいたく感心していた。


仕事で気を使い、寝てる間も気を使う。

奥さんが飲んで帰る日には
突然のお迎え要請に備えて
アルコールを摂らない。



ダリン、あなたに安らぐ場所はあるのかい？