鏡と鼻毛と私

松雪が穿くなら、なんだって美脚×美尻だと思う。
カオリです。

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存在を忘れていたよ＞ｍｙ鼻毛





私は帰宅すると必ず鏡を見るようにしている。

どんな顔で外を歩いていたのかチェックするためだ。
（大抵、化粧崩れが甚だしい）


一人の時には鏡の自分と向き合って食事することもある。

上目づかいだと額にシワができるなど、発見も多い。


そして、
一日に一回は鏡の中の自分を褒めることにしている。


「カオリは可愛いねぇ」

サボテンも話しかければ元気に育つらしい。
毎日褒めてくれるように人に頼むよりは
自分で言ったほうが手っ取り早い。


「今日のカオリは一段と可愛いわ」


痛々しくなんてない。
気分は顔に現れるものだし、プラスになる思い込みは重要だ。




そう、鼻毛の話。


一度気になると頭から離れないもので
早速、入念にチェックすることにした。


正面から見ても下から見ても特に気にならない。


鼻の穴が大きい人は鼻毛が目立つと言うが
私は鼻も高くないので穴も大きくない。


しか～し！

ひとさし指で鼻を押し上げた時、それらは現れた。


しまった！


私は今まで何人に自分の鼻毛を披露してきたのだろう。


人々は私のブタ鼻の変顔を笑ってくれたのではなく
人前で無邪気に鼻毛を晒す私を笑っていたのかもしれない。


笑わせるのと笑われるのは大違いだ。

意図しないところで笑われるのは避けたい。



左手ひとさし指で鼻を押し上げて、2、3本抜いてみる。


涙が出てきた。


これは反省の涙。




これでまた、
鏡に向かう際のチェック項目が増え


またひとつ、
表情に自信が持てるようになった。

接近戦でも使える決め顔は多いほうがいい。




あぁ、美人への道のりは長いのだ。