Due up・・・Ichiro？

ＭＬＢ＝マリナーズ、ブーン内野手に戦力外通知 (ロイター) - goo ニュース

多くの日本人メジャーリーグファン、特にイチローがアメリカに渡ってから見ている人の中には、
ブレット・ブーンという選手はすごい選手なのではないかと思っている人が多いかもしれません。
確かに２００１年マリナーズが圧倒的な強さで優勝した年には打点王に輝きMVP候補とも目されました。

しかし、今から10年前のナショナルリーグプレイオフで、当時レッズに在籍していたブーンが
ドジャーズ1年目の野茂からホームランを打ったときよりも前からメジャーを見ている人間からすれば、
ブーンは「悪い選手ではないけど成績にムラがある意外性の選手」という評価しか下すことができません。
皮肉なことですがその点がブーンの魅力だと思っています。2001年は突然変異であり、
通常は2割7-8分あたりを打つ、どちらかといえば典型的な6-7番打者です。

マリナーズはそうした事実に気づくのが遅かったといわざるを得ません。2001年のあの活躍が
雨ざらしの自転車に引っ付いた錆のようにいつまでも頭の中にこびり付いていたことでしょう。
本来ならばもっと早く、例えば昨年あたりに手放すべきでした。昨年は強いといわれてきた
マリナーズが開幕当初からアメリカンリーグ・ウェストでひとりどん底状態でした。確かにマリナーズは
シーズン途中に先発エースのガルシア放出という「軽い大鉈」を振るったりしましたが、もっと大胆に
チーム改造をしてもよかったはずです。そうでなければ2年連続どん底状態ではないとは言わないけど、
まだ今年の方が希望を持てるシーズンを送ることができていたと思います。

しかしマリナーズが行ったのは若手を育てる起用ではなくなぜかベルトレイ（この選手もブーン同様に
「成績にムラがある」選手で昨年は「突然変異」）とセクソンという打てない大砲に頼る路線を選びました。
その結果マリナーズはどん底をさらに掘っている感じすらしてきます。マリナーズは完全に
強くて日本からのお客さんがたくさん来た時代の遺産を引きずっています。

さて、ひとりまたひとりと2001年優勝メンバーが去っていく中、先発投手のモイヤーの移籍も噂されますが、
やはり注目はイチローでしょうか。今月末のトレード期限中にイチローが放出される可能性は高くないと思います。
ただし完全に「イチローだけのチーム」になってしまった中で、チャンスメイカーのイチローを生かせないなら、
イチローのこととマリナーズのことを考えて、マリナーズはイチローの放出を選択肢に入れる時期が来たと思います。