碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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『古家正亨のALL ABOUT K-POP』が出た

2010年06月16日 | 本・新聞・雑誌・活字

『古家正亨のALL ABOUT K-POP』(ソフトバンククリエイティブ)が出版された。

古家さんに初めてお会いしたのは、札幌のラジオ局、FMノースウエーブでのことだ。

当時、私は千歳市にある千歳科学技術大学で研究・教育を行っていたのだが、気がつけば、札幌でテレビ3本、ラジオ2本のレギュラー出演者となっていた。

ラジオはいずれもノースウエーブで、古家さんはこの局の人気パーソナリティとして、ご自身の番組を持っていた。

ソフトな声と語り口が心地よく、朝の番組にはぴったりで、私は大学へ向かうクルマの中でいつも聴いていた。

私が出演していたラジオ番組は1本が生放送で、もう1本が収録。

札幌駅近くのノースのスタジオに、ちょくちょく出かけていたから、古家さんとも局内での初対面となった。

その時も、韓国の音楽についてうかがったように思う。ほんと、よく知っているんだなあ、と感心した記憶がある。

それ以来、何かとご一緒する機会があった。

そんな私が北海道から八王子の東京工科大学に移ったのが2008年。

そして今年の4月、上智大学へ。

すると、なぜか古家さんがいるではないか。

何と大学院の博士課程に在籍する院生となっていたのだ。

びっくりである(笑)。

しかも、執筆中の博士論文は「音楽著作権に関する日韓の比較研究」といった内容であり、古家さんにとっての「K―POP」は、趣味や仕事を超えて、専門研究の対象にまでなっていたのだ。

本の中に、「これを聴かずしてK-POPは語れない! 名盤・必聴盤500」という見事な解説ページがある。

実はこの500枚というのが、「自宅に1万枚以上あるK-POPのCDの中からセレクト」したというから凄い。

K-POPだけで1万枚!

どんだけ好きなんだ(笑)。

博士課程の院生はすでに研究者であり、この本は「K-POPについての研究者が書いた一般書」という側面も持つ、貴重な一冊なのであります。
(写真:本の裏表紙は古家さん本人)