3月11日(金)の東北関東大震災から、ちょうど一週間。
地震が発生した午後2時46分には、私も黙とうした。
今日も現地では原発への放水が行われている。
自衛隊員も命がけの作業であり、ぜひ効果があらわれて欲しいと思う。
作業の様子は、30キロ離れたところから撮影しているというNHKの映像で見た。
30キロといえば、以前、八王子にある東京工科大までクルマ通勤をしていた時の片道分だ。結構遠い。
それでもホースから吹き出される水や、それに反応した水蒸気もちゃんと見えた。
すごいぞ、NHKの撮影技術。
今回の事故は、放射能という“見えない恐怖”が相手であり、これまでとはレベルが違うこともあって不安も大きい。
愛読している池田信夫さんのブログに、今日、以下のような解説があった。
原発の危険は核爆発ではなく、放射能汚染である。この点では、原子炉よりも使用ずみ核燃料の問題のほうが深刻だ。
プールに保存されている核廃棄物は約200トンで、原子炉内の核物質より多く、その主要な成分であるプルトニウムの毒性は核燃料のウランよりはるかに高いからだ。
さらにサイト内には6400本の使用ずみ核燃料が貯蔵されており、この冷却がうまく行かなくなると危険である。
使用ずみ核燃料で事故が起きた場合にどうなるかも想定されており、これは再処理工場の事故に近い。
核廃棄物が過熱して火災が起こると、それによって放射性物質が拡散され、サイトの周辺が放射能で汚染される。
今のところ使用ずみ核燃料プールの温度は100℃以下と推定されているので、それほど心配はないが、ここで核廃棄物が集まって再臨界を起こすと暴走して、大量の死の灰が炎に乗って立ち昇るおそれがある。
しかし以上のような最悪の事態が発生しても、人体に影響が出るのは原発から半径100km以内だろう。200km以上離れた東京にも放射性物質は飛んでくるが、人体に影響を及ぼすほどの量が飛来することは考えられない。
政府の避難計画はレベル7も想定して立てられており、現状はレベル5である。「外人は逃げた」とか「政府は隠している」という疑心暗鬼があるようだが、被害想定ではレベル7事故が起こっても東京には避難勧告は出ない。
警戒は必要だが、過度に心配することはない。
(池田信夫blog 2011.03.18)
また、同じく池田さんのブログで紹介されているのが、「おなかがいたくなった原発くん」という傑作アニメだ。
「福島第一原発の事故は、ウンチ(核廃棄物)がおなかにたまって、オナラ(水蒸気)が出ている状態だ」という秀逸な「譬え」で、この事故を、子どもにもわかるように解き明かしている。
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51689181.html
もちろん複雑なことをシンプルに説明しているので、「そんなもんじゃないよ」と言う人や、「ユーモアまじりに語るな」とか思う人がいるかもしれませんが、一度このアニメをご覧になってみるのも悪くないと思います。