元官僚・古賀氏「会長の意向で・・・」
古舘氏「今の話は承服できない」
古舘氏「今の話は承服できない」
報道ステーション「降板」めぐり応酬
テレビ朝日系ニュース番組「報道ステーション」で27日、コメンテーターを務めた元経済産業省官僚の古賀茂明氏が自身の「降板」をめぐって古舘(ふるたち)伊知郎キャスターと激しく応酬する一幕があり、波紋を広げている。テレ朝などの意向で降板になったことを主張した古賀氏に対し、同局広報部は「『降板』には当たらない」と反論し、不快感を示している。
27日の放送で、中東情勢について意見を問われた古賀氏は「テレビ朝日の早河(洋)会長や古舘プロジェクトの佐藤(孝)会長の意向で、今日が最後(の出演)」と発言。「菅(すが)義偉(よしひで)官房長官をはじめ、官邸にバッシングを受けてきたが、激励を受け、非常に楽しくやらせていただいた」と話した。
これに対し、古舘氏は「今の話は承服できない。4月以降も機会があれば出ていただきたい。『降ろされる』というのは違う」と反論。古賀氏は「古舘氏は『何もできなかった。本当に申し訳ない』と仰った」「全部録音させていただいている」などと応じた。
その後も、古賀氏は「I am not ABE」と書いた紙を掲げ、「裏で圧力をかけるのはやめてもらいたい」などと発言。古賀氏は過去に同番組に出演した際、安倍政権に批判的な発言をしていた。
テレ朝広報部は「金曜コメンテーターはテーマに沿ってその都度、各分野の方々に出演を依頼している。古賀氏もそのうちの一人で、『降板』ではない」と説明している。
上智大の碓井広義教授(メディア論)は「出演をめぐってトラブルがあったのなら、制作側は生放送で何かが起こることを予測できなかったのか。古賀氏にとっては息苦しさを感じたうえでの発言だったのだろうが、テレ朝会長らの個人名を挙げたのは行き過ぎだ」と話している。
(産経新聞 2015.03.29)