冬季五輪で楽しむのはフィギュアスケートくらいです。それもロシア(旧ソ連系列含む)の。
昔から好きなんですよね。レベルの高さは言うまでもないし、スケーティングも演技もビジュアルも綺麗で素晴らしいし、滅多にコケないから安心できるし(笑)
語り出すとキリがないのですが、男子シングルではヴィクトール・ペトレンコ、アレクセイ・ウルマノフ、イリヤ・クーリックの流れが好きですな♪
(クーリックは私のイメージする良ちゃんに、限りなく近いビジュアルだ)
日本選手では、後にも先にも伊藤みどりさんが最高の選手なもので・・・。
作成中に新都知事が決まったようで。 この人、湾岸戦争の際にフジテレビに駆り出されてから人生狂ったような気がするわ・・・。
これが最後のねたばれ警告になります。
***
2007年7月9日(月)の旧版『神の火』 (新潮社)は、p387まで、つまり最後まで読了。
今回のタイトルは、ベティさんと島田先生の会話。シリアス満載のクライマックスで、面白そうな会話がここしかなかったんだよなあ。
【今回の名文・名台詞・名場面】
★ダイナマイトの轟音で声はかき消えた。ひとかたまりの追手に弾丸を浴びせる。叫び声が風に飛んでいく。さらに撃つ。撃ちながら、葬った原子炉と一緒に葬ることが出来なかったものがあるのを、ひしひしと感じた。人を悼む気持ちを葬る場所はなかった。短かった恋を葬る場所もなかった。永遠にあるはずがない。この地球が宇宙の塵に返っても、そんな墓場はない。 (旧版p379)
あのー、島田先生? 「短かった恋」の相手は誰のこと?
1.イリーナ 2.川端さん 3.良ちゃん 4.その他
さて、あなたの回答は?
★「それでも世界は変わる、と私は言いたいね」と江口は言った。
「百年単位でものを言うのは詐欺ですよ。人ひとりが生きている間に、僕は何かを見たかった。見せてやりたかった……」
「詐欺と言ってもね、人に夢を見させる詐欺もあるんだ。ばれてしまった後の始末が厄介だが」
「後始末せずにすむ文句を、継ぎ足すしかないですね。《それでも地球は回る》というのはどうですか。これは多分、半永久的に使えますよ」
「あ、私の自伝の最後の文句はそれにすべきだったな。惜しいことをしたよ、書き損ねた……」
江口はホッホッと笑い出し、つられて島田も笑った。冗談でしょう、江口さん。あなたには結びの言葉は要らないはずだ。川の終わりは海だといい河口に辿り着くと今度は、さあ海が始まるぞと言うのが、あなたの言い草だったのだ。 (旧版p386)
★「もう一つ、自伝には書けなかったことがある。適当な言葉が見つからなかったからだがね。一人のスパイを育てるというのは、育てる者にとっては多分、究極のエゴなのだろう。親と違うのはそこだ。ほとんど恋だったよ、これは」 (旧版p386)
ここはそのまま一つにしても良かったんですが、あえて分割して引用しました。最後の江口氏の告白の衝撃を、旧版を未読の方には、特に味わって欲しいので。
私にしては、(江口氏に対して)「今さらあんた・・・そりゃないわ、遅すぎるわ」という思いと、(島田先生対して)「最後の最後にそんな告白されても、困るよね・・・?」という思いが正直なところですが、ねえ?(苦笑)
★自分の眼球から噴き出す光だ。解放され、発散し、天空いっぱいに散っていく光だ。父さん、話をしよう。一緒に飲もう。僕はもう自由だから。 (旧版p387)
ラストの段落。新版との明確な違いは、「父さん、母さん」と一人増えてるところですね。
高村キャラの主人公としては、一、二を争うほどの死に方ではなかろうか。
いつも思うことですが、小説のラストは「これしかない!」という文章の締めくくり。
***
はい、これで旧版『神の火』の再読日記は終わりです。
お付き合いいただき、ありがとうございます。
個人的には、付箋紙貼ったところはほぼ全て取り上げることが出来たので、満足です♪ (他の再読日記では、割愛している部分があるので・・・黙ってたら分からないのに・苦笑)
ちょっと休憩してから、これも中途半端になっている新版『神の火』の再読日記も完成させます。 しばしお待ちを。
昔から好きなんですよね。レベルの高さは言うまでもないし、スケーティングも演技もビジュアルも綺麗で素晴らしいし、滅多にコケないから安心できるし(笑)
語り出すとキリがないのですが、男子シングルではヴィクトール・ペトレンコ、アレクセイ・ウルマノフ、イリヤ・クーリックの流れが好きですな♪
(クーリックは私のイメージする良ちゃんに、限りなく近いビジュアルだ)
日本選手では、後にも先にも伊藤みどりさんが最高の選手なもので・・・。
作成中に新都知事が決まったようで。 この人、湾岸戦争の際にフジテレビに駆り出されてから人生狂ったような気がするわ・・・。
これが最後のねたばれ警告になります。
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2007年7月9日(月)の旧版『神の火』 (新潮社)は、p387まで、つまり最後まで読了。
今回のタイトルは、ベティさんと島田先生の会話。シリアス満載のクライマックスで、面白そうな会話がここしかなかったんだよなあ。
【今回の名文・名台詞・名場面】
★ダイナマイトの轟音で声はかき消えた。ひとかたまりの追手に弾丸を浴びせる。叫び声が風に飛んでいく。さらに撃つ。撃ちながら、葬った原子炉と一緒に葬ることが出来なかったものがあるのを、ひしひしと感じた。人を悼む気持ちを葬る場所はなかった。短かった恋を葬る場所もなかった。永遠にあるはずがない。この地球が宇宙の塵に返っても、そんな墓場はない。 (旧版p379)
あのー、島田先生? 「短かった恋」の相手は誰のこと?
1.イリーナ 2.川端さん 3.良ちゃん 4.その他
さて、あなたの回答は?
★「それでも世界は変わる、と私は言いたいね」と江口は言った。
「百年単位でものを言うのは詐欺ですよ。人ひとりが生きている間に、僕は何かを見たかった。見せてやりたかった……」
「詐欺と言ってもね、人に夢を見させる詐欺もあるんだ。ばれてしまった後の始末が厄介だが」
「後始末せずにすむ文句を、継ぎ足すしかないですね。《それでも地球は回る》というのはどうですか。これは多分、半永久的に使えますよ」
「あ、私の自伝の最後の文句はそれにすべきだったな。惜しいことをしたよ、書き損ねた……」
江口はホッホッと笑い出し、つられて島田も笑った。冗談でしょう、江口さん。あなたには結びの言葉は要らないはずだ。川の終わりは海だといい河口に辿り着くと今度は、さあ海が始まるぞと言うのが、あなたの言い草だったのだ。 (旧版p386)
★「もう一つ、自伝には書けなかったことがある。適当な言葉が見つからなかったからだがね。一人のスパイを育てるというのは、育てる者にとっては多分、究極のエゴなのだろう。親と違うのはそこだ。ほとんど恋だったよ、これは」 (旧版p386)
ここはそのまま一つにしても良かったんですが、あえて分割して引用しました。最後の江口氏の告白の衝撃を、旧版を未読の方には、特に味わって欲しいので。
私にしては、(江口氏に対して)「今さらあんた・・・そりゃないわ、遅すぎるわ」という思いと、(島田先生対して)「最後の最後にそんな告白されても、困るよね・・・?」という思いが正直なところですが、ねえ?(苦笑)
★自分の眼球から噴き出す光だ。解放され、発散し、天空いっぱいに散っていく光だ。父さん、話をしよう。一緒に飲もう。僕はもう自由だから。 (旧版p387)
ラストの段落。新版との明確な違いは、「父さん、母さん」と一人増えてるところですね。
高村キャラの主人公としては、一、二を争うほどの死に方ではなかろうか。
いつも思うことですが、小説のラストは「これしかない!」という文章の締めくくり。
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はい、これで旧版『神の火』の再読日記は終わりです。
お付き合いいただき、ありがとうございます。
個人的には、付箋紙貼ったところはほぼ全て取り上げることが出来たので、満足です♪ (他の再読日記では、割愛している部分があるので・・・黙ってたら分からないのに・苦笑)
ちょっと休憩してから、これも中途半端になっている新版『神の火』の再読日記も完成させます。 しばしお待ちを。