マンション日記 (理事長編 その5)
巷では、‘ペット条例’等で厳しいマンションも多いですが、うちのマンションではワン・ニャン が問題にされたことはないですね。飼っているお宅が多くて・・・やっぱりこれも‘数’の力でしょうか。
2年前の夏の思い出を、チョット語らせてくださいー。
ある日、マンションの掲示版はじめ、近辺の電柱に、迷い猫の写真とポスタがー。
フムフム、‘3階のお宅のグレーのアビシニアンのDちゃんが失踪・・・?’ 気の毒に、とは思ったが、まさか飼い主夫婦が夜な夜な、1階の我が家のベランダ前に‘張り込み’をするとは、思ってもみなかった・・・。夏の夜、戸を閉めようとすると、向かいの駐車場から「こんばんは」 ・・・‘しまった、さっきの親子喧嘩、もしかして聞かれた?’・・・「うちのDが3階から飛び降りて逃げたので、この辺で捕まえられるかと思って・・・」 「まぁ、大変ですねぇ」 若い、お子さんのいないご夫婦、根性の1ヶ月・・・。思いがかなって、Dちゃんは、少し離れた 一戸建の家に不法侵入したところで、‘身柄’を拘束されました。(あちこちに張りまくったビラの成果!)私は、3人のマンション住人に次々に呼び止められ「どうなった?」と聞かれたので、‘解決’した由、掲示板に張り紙しましたね。それで、D君はすっかりマンションの有名人、じゃなかった有名ニャンに。
これでめでたし・・・と思ったら・・・その1年後、お引越しの際に、またD君、‘行方不明’の報が・・・。ご夫婦が、もう午後には飛行機で発つ・・・という時に、もう1回、部屋を見に来ると・・ あらら、床にウンチがポロリ!! もう一度よーく捜すと・・・何と・・イタイタ、押入れの最上段に・・・ あやうく、もう少しで置いていかれてミイラになるところでしたよ。良かった良かった! バイバイ、臆病なチョイ悪ねこ。我が家の窓を覗いたり、我が家の廊下にオシッコちびって・・・でもお騒がせニャンのキミがこのマンションから、すっかりいなくなるなんて、かなり淋しいよ・・・東京の猫になっても元気でね。
次の年・・・元気そうに太った、三角耳のD君の写った年賀状が、我が家に届きましたー。