マンション日記(理事長編 ーその12)
kばあちゃんは、80歳位、2年前にご主人を亡くされ、一人暮らし。
いつも重そうな買い物荷物を両手いっぱい提げてマンションを出入りされている。
先日「このドア重いですから、自動ドアに変えようという意見出てますが?」とお声をおかけしたら、「この位、開けられなきゃ、どうしようもないでしょ。」と意気軒昂。ご主人は生前、いつも運転手付きの黒塗りの車で出社していた方ですが、Kばあちゃんはとっても気さくで、飾りっ気のないお人柄。
(ここだけの話ーあのばあちゃんは、奥さんであるか、お手伝いさんであるか、の議論(?)で理事会で20分位費やしたことがある。これ、内緒!)
何せ、そのお人柄で、じわじわ、住民に親しまれている方。
この間、玄関でkばあちゃんに出くわした。
「いやあ、昨日、仏さんの月命日で、お供えしようと思って、近くのコンビ二まで、お弁当を買いに行ったのよ。帰り、タクシーに乗ったら、その中にお弁当忘れて来ちゃって・・・。残念・・・思うていたら、タクシーの運転手さん、後で、届けてくれたんよ。弁当のシールからコンビ二をたどって行って、聞いたら‘そのおばあちゃんは、いつも来る人で・・・’て、住む所を教えてくれたらしい。
嬉しかったから、二千円あげといた。」 とニコニコ。
ちょっと‘高い’お弁当になったが、Kばあちゃんが温かい気持ちに包まれて、お仏壇にお弁当をお供えして、写真のご主人に‘報告’している姿を想像した。
ちなみに、そのタクシー会社は ‘コバトタクシー’だそうです。
鳩は平和のシンボル。昔、‘幸せの王子’なんて童話読んだっけ。
(アレ、あれは ツバメ だったかな?王子様の善行に付き合って渡り鳥できなくなって死んでしまう、優しいツバメの話・・・「私はそこまでお付き合いできません」と断ったらどうなっていたでしょう?なんて、子供に本を読み聞かせた後、尋ねたらどんな答えが返ってくるでしょう?親切も時には辛い?)
ブログには、用心して、固有名詞は載せないし、誹謗中傷は決して書かない積りですが、良いお話の時は・・・・‘いいっしょ!’